根室―釧路間バス、存続困難 利用減、国の補助外れる
根室市は21日、根室と釧路を結ぶ都市間バス「特急ねむろ号」は赤字が拡大し路線存続が困難になっていることを明らかにした。利用客減少で10月以降、国の地域間幹線系統の補助対象から外れる見通しになったため。市はバス会社や関係自治体と協議を始め、今後1年で路線再編を判断する。
市地域公共交通確保対策協議会総会で、会長の竹本勝哉副市長が説明した。竹本会長はバス会社の人員、車両不足の問題も指摘し「市民の通院や観光客の利便性の観点からも1年間の猶予の中で維持存続へ協議を進める」と述べた。 ねむろ号は根室交通とくしろバスが平日に1日3往復、休日は同2往復を共同運行する。根室市民の通院利用が多い。しかし2019年度(18年10月~翌年9月、以下同様)に1往復平均5・7人(年間1万872人)だった乗客は23年度は同4・8人(同8262人)に減り国庫補助要件の同5人以上(1日3往復以上運行)に達しなかった。コロナ禍の特例がなくなる24年度も届かない見込み。