南砺市長選で5選果たした田中市長 「消滅可能性自治体から抜け出す」切り札は「二地域居住」
富山テレビ放送
*南砺市長選に当選した田中幹夫市長 「子どもたちが南砺市に生まれて良かったとここで育ちたいと言われる子育て・教育支援に取り組む」 「世界に誇れる誰でも暮らしやすいまち南砺」を掲げて、5期目を迎えるのが田中幹夫市長です。 市長選は4回連続の無投票で5選を果たしました。 *南砺市長選に当選した田中幹夫市長 「消滅可能性自治体から早めに抜け出すことを約束する」 市の最重要課題として田中市長が掲げたのは、「人口減少」です。 南砺市の人口は1950年の8万1000人をピークに減少の一途をたどり、現在は4万6198人。 民間の有識者でつくる人口戦略会議が算出した2050年の人口は2万5965人となっていて、将来的に「消滅の可能性がある」「自治体」に分類されています。 田中市長は、人口が減ることを前提としたうえで行政機能を維持していく施策が必要だと訴えます。 *南砺市 田中幹夫市長 「今後のまちづくりにおいて、地方は人口が減るので、減らない政策と減る中でどうするか両方出てくる」 今後の施策の切り札として、田中市長があげるのが「二地域居住」です。 南砺市と都市部に生活拠点をもつ人が定期的に行き来しながら生活するライフスタイルを支援しようという考えです。 *南砺市 田中幹夫市長 「例えば土日に東京にいる医者が南砺市で開業してくれる。サービスを落とさず、人口や働き手が減る中どのように維持するか、二地域移住が出てくる。人がいなくなるので、人口という考え方が住民票の数だけでない社会にならないと(社会が)存続しなくなる」 政府も今年2月に「二地域居住」の促進を掲げ、積極的に受け入れる区域を市町村が設定する制度を新設しました。 その制度に沿って人口が減少しても行政サービスが維持できるよう体制を整えていく考えです。 *南砺市 田中幹夫市長 「例えば土日に東京にいる医者が南砺市で開業してくれる。サービスを落とさず、人口や働き手が減る中どのように維持するか、二地域移住が出てくる。人がいなくなるので、人口という考え方が住民票の数だけでない社会にならないと(社会が)存続しなくなる」 また、人口減少に伴い南砺市に2つある市立病院の再編や地域診療拠点の創設など、地域医療の課題にも取り組む構えです。 *南砺市 田中幹夫市長 「担い手が少なくなる中で、医療体制を今ある資源でいかにうまく使うか考え、南砺市は2つの市民病院があり、へき地の診療所もあるので今後どうするか、この4年間で明確に早めに決めたい」 *リポート 「防災拠点となる新庁舎の建設と人口減少問題。それぞれ異なる課題に重点的に取り組むと話した2人の市長の次の任期はどうなるのか?注目が集まります。」
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