50年県人口73万人 富山県推計、国試算より3万人減 対策講じぬ場合想定
●60年は62万人 富山県は13日、2050年の県人口の推計値が73万1千人になるとの試算を公表した。出生率が伸び悩み、県外への人口流出が続いたとの想定で独自に試算し、厚生労働省の研究所が昨年12月に公表した推計値と比べて3万1千人減となった。60年推計は現行の県人口ビジョンに掲げる目標より18万1千人少ない62万5千人となり、県は新年度当初予算案で人口減少対策の関連経費を充実させる。 県庁で開かれた県人口未来構想本部会議で、地方創生局が報告した。新田八朗知事は「ショッキングな話だが、過度に悲観的になってほしくない」と述べた。 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が公表した富山の50年推計人口は76万2千人。県は直近の出生率と県外への転出超過が進んでいる現状を加味し、独自に推計人口を試算した。社人研と同じ計算式を用いた場合の60年時点の人口は66万9千人と見立てたが、県の独自試算はその推計値をさらに4万4千人下回った。 県は2015年に策定した人口ビジョンで、人口目標を50年時点で85万9千人、60年時点で80万6千人としている。一方、県内では少子高齢化や若者の県外流出が影響し、県人口は今年4月の推計値で99万9476人と100万人を割り込み、想定よりも人口減少が加速している。