「とにかく、まひろ」道長役の柄本佑 「光る君へ」出家シーンで剃髪、坊主頭はお気に入り
平安時代に長編小説「源氏物語」を執筆した紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」。まひろ(後の紫式部、吉高由里子)と特別な絆で結ばれた政治家、藤原道長を演じるのが柄本佑だ。傲慢な権力者ではなく、民のための政治を志す、人間味あふれる人物を演じた。11月24日放送の45回で道長は出家。柄本は役作りのために伸ばしてきた髪の毛を剃った。ドラマがクライマックスを迎えるなか、道長役に込めた思いを聞いた。 【場面カット】幼い賢子と道長。自分の子供だと気づいていない設定で演技をしていたという ■政治が嫌だった 道長は、のんびりした性格の三男だが、兄2人が相次いで死去。三郎という幼名のころに出会い、惹かれあったまひろとの約束のため、朝廷の最高権力者の座についた。だが、政治に関わることは本意ではなかった人物だと感じている。 「多分、権力を持ったり、その差配をしていったりとかが本当に合ってなかった人。若い時に兄2人が亡くなって、自分が政治にいかなくちゃいけないってなったぐらいから、もうずっと嫌だった人だと感じています」と語る。 「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば」。44回の宴で道長が詠んだ歌だ。この歌から、傲慢な人物というイメージで語られることも多い。 劇中では、娘から距離を置かれ、旧友の公任から左大臣を辞すよう迫られるという、道長の孤独が深まる状況で詠んだ歌だった。「『最高権力を手にした』ではなく、『今夜はよい夜だ』という意味で詠むことでつながる感じです」と話す。 脚本家の大石静は、道長を「日本の長い歴史の中における傑出した政治家の一人として描きたい」と明言してきたが、誠実な道長像を積み上げてきたからこそ説得力があった。 2人が初めて結ばれた廃邸の朽ちた屋根から見えた月の映像を挟み、道長は、まひろに視線を送った。「僕の発見なんですが、(大勢がいるところで)まひろを見るときは、自信にあふれているというより、ある種、ここから救い出してくれという意味合い。まひろには、強がりもせず、常に『三郎』であることが重要だと思っていました」 ■賢子のことより
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