高円寺「SAFARI 1号店」初売りレポート──開店待ちの長蛇の列は、2025年も200人超え
東京・高円寺にある「SAFARI 1号店」は、都内屈指の古着激戦区、高円寺の中でも特に人気の高い店だ。2025年の初売りの最新事情と目玉商品をチェックした。 【写真を見る】初売りに並んだ古着をチェック!
曇天極寒小雨もなんのその
2025年1月3日(金)午前10時。東京・高円寺の人気古着店、「SAFARI 1号店」の入場整理券の配布がはじまった。店頭には9時の時点ですでに10人ほどが列をなしていて、次第に人がどんどん増えていく。その後、列が伸びると、スタッフが交通整理し、並びの列がショップ近隣にある長仙寺の境内に移動。途中、空が陰り小雨がぱらついたが、整理券を求める人々にはおかまいなし。オープン10分前には、寺の敷地がほぼ埋まってしまうほどの人で溢れ返った。その数200人以上。2024年に続いての大行列となった。開店前に、同店のバイヤーである松本孝行に、今年の商品構成などについて訊いた。 「ここ数年はヴィンテージウェアのプライスが異常なまでに高騰しています。うちでは一人でも多くの方に買っていただけるように、初売りでもなるべくリーズナブルな価格設定にしました。中でも、今冬はヘビーフランネルシャツは必見です。人気が高いわりにほかのアイテムと比べて値段も上がっていませんし、いまなら在庫も豊富です。例えば、90年代のファイブブラザーであれば、1万円代から購入できます。もちろんマニアに人気の古い個体も、50~60年代製をメインに、サイズもほぼLからXLも展開。柄も好配色なデザインが揃っています」 「SAFARI 1号店」の初売りのあまりにも長い列は、まるで今年の干支であるヘビのよう。2025年の初買いは、高くてレアなヴィンテージより、センスのいい古着をニョロリと巻き取りたい。 ■ヘッドライト カバーオール 1940年代 ヘッドライトは、ワークブランドの中でも特に人気が高い。フラップポケットに加え、”デカボタン”と呼ばれる、古い個体特有の大きめのボタンを備えたものは、さらに価値がある。濃色で、サイズも40インチ前後という文句なしの一着。 ■エディバウアー ダウンジャケット 1950年代 古いものでもナイロンは出回っているものの、コットンとの混紡素材で仕上げたモデルは滅多に見かけない珍種。適度にざらつきのあるレトロな素材感が、逆に新鮮だ。近年、再び評価されているブランドなので、いまのうちに入手するのが得策だ。サイズはM~L相当で、当時のものでも防寒性が高い。 ■Levi's デニムシャツ 1950年代 Gジャン人気の流れからか、デニムシャツも高騰している。その中でもリーバイスは別格。織ネームのデザインから通称”ショートホーン”と呼ばれるこちらはその筆頭だ。Lサイズ相当でミントコンディション。 ■ダックスバック パーカ 1940年代 人気のネイビーで両V、フードは後付け、ポケットはセパレートと、スウェット市場で人気のディテールをすべて備えた一着。”ナス紺”と呼ばれる独特のフェードカラーも魅力。サイズは、Mよりもやや大きめ。 ■ネルシャツ 1950年代 プリントネルの中でも、黒ベースはレア度はもちろん人気も高い。ライトブルーの格子柄とボタンが、クールな印象を与える。目立ったダメージもなく、サイズもL程度と文句なし。 ■チャンピオン パーカ 1950年代 ダブルフェイスでリブは2トーン、フードは後付け、サイズもL~XL相当と文句なしの逸品。織ネームは欠損しているが、ディテールの作りからチャンピオンのものであるとわかる。ドラポケは、中央にステッチが入った珍しい作り。 ■SAFARI 1号店 住:東京都杉並区高円寺南3-57-4ベルシャトウ高円寺1F TEL:03-5378-9230 営:13:00~20:00 休:なし URL:e-safari.co.jp
文・オオサワ系 写真・笹井タカマサ 編集・岩田桂視(GQ)