とにかくトガりたいアナタへ 中古で始める“コブララバー”のすゝめ
ひと昔前、米国では人気があるのに、日本では大ブレークに至らないメーカーがいくつかあった。そのひとつがピンだったのだが、この10年間で急成長。今回取り上げるのは、まだまだ伸びしろだらけのコブラだ。なんとなく、ハードヒッター限定というイメージがあるドライバーの魅力を中古視点で深堀りしたい。 【画像】渋野日向子 何じゃこりゃ!新パターのネックに赤い“唐辛子マーク”-2024年 TOTOジャパンクラシック
デーリーやノーマンが歴史を作った
コブラゴルフは1973年に創業。先進性が高いクラブを世に送り出し、ジョン・デーリーが1991年「全米プロ」を制した際に使っていた「ウルトラ・ミッド」はヘッドが軍事用に開発された白い樹脂製のドライバーだった。世界ランキング1位だったグレッグ・ノーマン(オーストラリア)は同社の取締役でもあった。 1993年発売のメタルウッド「キングコブラドライバー」はアマチュア時代のタイガー・ウッズが使用し、プロ入り後の1997年に「マスターズ」を初制覇した。ノーマンも愛用していたことから、「コブラはハードヒッター向け」というイメージが定着したように思う。 コブラはその後、タイトリストブランドを持つアクシネットグループに加わり、2010年にはプーマの傘下に入った。リッキー・ファウラーやレキシー・トンプソンを抱えることでイメージを若々しく一新。ブライソン・デシャンボーと契約してどの番手も長さが同じ「ワンレングスアイアン」を発売するなど挑戦的なモノづくりを展開してきた。
「ハードヒッター向け」とされた過去
デーリーやノーマン、ウッズにデシャンボーといったツアーで稀代の飛ばし屋だけでなく、世界ドラコン選手権で4連覇を達成したジェイソン・ズーバックが使用していたこともあり、コブラには「ハードヒッター御用達」のイメージが付きまとった。確かに当時は「これはアマチュアには…」と思わせるクラブがあったのも事実。ハードヒッター向けではないモデルにも、日本のエンジョイゴルファーが扱いやすいと感じるドライバーは少なかった。 問題はヘッドの重さだ。200gを超えるものがほとんどで、2014年から16年までのモデルは205g超えも珍しくなかった。硬めの純正シャフトもハードなイメージに拍車をかけ、ハードヒッターでも苦労しそうなモデルも多かった。現在は重すぎるヘッドはなくなり、ヘッドスピードが速くないゴルファーも安心して使えるドライバーを発売している。