将棋会館、48年の歴史に幕 羽生九段「思い出の詰まっている場所」
移転する東京・将棋会館(東京都渋谷区千駄ケ谷)の最終対局が23日に行われた。 1976年、千駄ケ谷の鳩森八幡神社前に建設された現会館。48年にわたり、各棋戦の舞台として数々の名局が指されてきたが、老朽化のため移転する。来年1月からはJR千駄ケ谷駅前に建てられた新会館に勝負の舞台を移す。関西将棋会館(大阪府高槻市)は今月3日に移転が完了し、既に公式戦が始まっている。 最終日は、十八世名人資格保持者の森内俊之九段(54)とタイトル通算6期の郷田真隆九段(53)の竜王戦ランキング戦1組が行われた他、森下卓九段(58)、藤井猛九段(54)、行方尚史九段(50)ら現会館で長く対局を続けてきた棋士たちが節目の一局に臨んだ。 17日に現会館での対局を終えた日本将棋連盟会長の羽生善治九段(54)は「ずいぶんと長く、数多くの対局をしてきたという感慨はあります。将棋連盟の総本山なので、思い出の詰まっている場所。いちばん最初に小学生名人戦で来た時のことがいちばん印象に残っています。また新しい場所で新しい歴史を紡げるようにしたいです」と語っていた。(北野新太)
朝日新聞社