西武・野村大樹 「確実性をもっと上げたい」明確になった特長と課題/新天地1年目を終えて
今年7月5日にソフトバンクからトレードで西武へと加入した野村大樹にとって、少なくとも現時点でこの移籍は成功だったと言えよう。6年目でキャリア最多の57試合に出場。打席数も204打席と激増し、40安打、10二塁打、4三塁打、5本塁打、22打点はいずれも過去最多の数字となった。そのなかで「良い面も出せましたが、逆に打率をもっと上げたかったなと。自分の長所、短所がはっきりしたシーズンでした」と語る。 【選手データ】野村大樹 プロフィール・通算成績 ソフトバンクでは代打での出場も多かったため、自分の持ち味よりも、状況に応じた打撃が求められてきた。だが、先発出場が増え1試合での打席数が増えた中で自身の特長と課題が明確になったことは、非常に大きな収穫となった。 「長打が打てた(長打率.401)のは自信にはなりました。その半面、.225と打率が本当に低かったので確実性をもっと上げていかなければいけないと思います」 さらにもうひとつ、大きなテーマだと感じたのが環境変化への適応だったという。移籍時期が夏真っ盛りだったこともあり、常に一定気温の完全ドーム球場から、自然型のベルーナドームとでは、やはり消費されるエネルギーや水分も大きく違う。出場機会が増えたことで疲労度も格段に増した。 「特に体調管理に関して、ものすごく考えさせられる1年になりました。食事や睡眠管理をして体力をつけて、次の日には疲労がない状態で入れるようにしたいです」 「流れるとすごいテンション上がります」と、すっかり西武応援団名物『チャンステーマ4』の虜になった。その場面でこそ期待に応えられる勝負強い打者への成長を胸に期す。 写真=BBM
週刊ベースボール