アルケゴス創業者に禁錮18年の判決 巨額損失事件で
Luc Cohen [ニューヨーク 20日 ロイター] - 米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントの巨額損失事件に絡む詐欺罪などで起訴された創業者ビル・フアン被告(60)に対して、ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁が20日、禁錮18年の判決を言い渡した。 陪審団は7月、詐欺や証券詐欺、相場操縦といった10件の起訴について有罪と認定する評決を下した。 検察側はホワイトカラー層による犯罪としては異例の長さとなる21年の禁錮や、123億5000万ドル相当の資産没収、被害者への補償を義務付けることを求めていた。 2021年にアルケゴスが経営破綻したことを受け、現在UBSに買収されたクレディ・スイスや、野村ホールディングスなどの大手金融機関も多額の損害を計上するなど影響が広範囲に及ぶ事態になった。 連邦地裁のアルビン・ヘラースタイン判事は判決宣告前、フアン被告の弁護士にこの事件と、3月に禁錮25年の判決を受けた暗号資産(仮想通貨)交換所大手FTXトレーディング創業者サム・バンクマンフリード被告が起こした問題との違いを質問した。 これに対して弁護士は、バンクマンフリード被告は文字通り顧客の資金を盗んだが、アルケゴスではそのようなことが起きたとは思わないと答えていた。 アルケゴスで最高財務責任者(CFO)を務めていたパトリック・ハリガン被告の量刑言い渡しは来年1月27日に予定されている。