イザベル・ユペールが日本の名所・名宿をめぐる『不思議の国のシドニ』 美麗ロケ地を紹介する場面写真&本編映像公開
12月13日(金) に公開される映画『不思議の国のシド二』のロケ地を紹介する場面写真と本編映像が公開された。 【動画】『不思議の国のシドニ』本編映像 直島編 本作は、監督を務めたエリーズ・ジラールが2013年に日本を訪れた時の感情から生まれた作品で、日本を舞台に“不思議の国”に迷い込んだ作家シドニの愛と再生の物語を描く。 フランス人作家シドニが、日本の出版社から招聘される。見知らぬ国、見知らぬ人への不安を覚えながらも未知の国ニッポンにたどり着く。寡黙な編集者の溝口に案内され、日本の読者と対話しながら、桜の季節に京都、奈良、直島へと旅をするシドニ。そんな彼女の前に、亡くなった夫アントワーヌの幽霊が現れる。 シドニを演じるのは、世界各国の巨匠たちとのコラボレイトで映画ファンを沸かせてきたイザベル・ユペール。今回は不思議の国に迷い込んだ作家シドニを軽やかに演じている。また、シドニと全編フランス語で会話し、深い喪失を共有する編集者の溝口健三役を演じるのは伊原剛志。そして、シドニの最愛の夫アントワーヌの幽霊役をアウグスト・ディールが演じ、物語にユーモアを添えている。 日本に迷い込んだフランス人作家シドニの再生の旅を彩るのは、京都・奈良・直島・神戸といった美しいロケ地の数々。その美しい風景が、過去を手放し、新たな一歩を踏み出す彼女の背中を優しく押している。奈良の東大寺では大仏を見上げ、京都の法然院では谷崎潤一郎の墓を前に、そのシンプルさに感動するシドニ。 ほかにも、1000年以上の歴史を持つ真如堂や風情ある佇まいの書店其中堂などが映し出され、まるで旅に出ている気分に浸ることができる。また、シドニが宿泊するホテルや旅館も見どころのひとつ。晴鴨楼、奈良ホテル、ホテルオークラ神戸など、一度は訪れたくなる名宿が次々と登場する。 併せて公開された本編映像では、物語の終盤でシドニと健三が訪れる直島の様子が説明され、安藤忠雄が建築したベネッセハウスミュージアムや島のシンボルである草間彌生の南瓜などが紹介される。なお、直島で劇映画の撮影が行われるのは本作が初めてのこと。さらに、旅路に華を添える楽曲として、監督たっての希望で坂本龍一の「Amore」と「A Flower Is Not a Flower」が使われている。 【ロケ地一覧】 ■晴鴨楼(京都) 約120年の歴史を持つ木造建築の旅館。鴨川から歩いてすぐの路地裏にひっそりと佇む建物からは、明治・大正浪漫のおもかげを感じることができる。 ■南禅寺八千代(京都) シドニと溝口が京料理を楽しんだ老舗の料亭。伝統的な料理を味わいながら、同時に美しい日本庭園を堪能することができる。 ■書林 其中堂(京都) シドニがサイン会を行った、明治時代創業の書店。新刊から古書まで、さまざまな仏教書が揃う専門店。 ■法然院(京都) 鎌倉時代に建てられた草庵を起源とする、東山の山間に佇む小さな寺院。お寺の中には、エリーズ・ジラール監督もファンだという、文豪・谷崎潤一郎が眠る墓がある。 ■真如堂(京都) 紅葉の名所として親しまれている、開山から1000年以上の歴史を持つ寺院。年に一度だけ公開される阿弥陀如来立像は、女性を救う「うなずきの弥陀」として知られている。 ■金戒光明寺(京都) 平安時代末期に建てられた草庵を起源とする寺院で、新撰組発祥の地としても知られる。劇中では、自然あふれる境内でシドニと溝口が和菓子とお茶を楽しんでいる。 ■奈良ホテル シドニがアントワーヌの亡霊と初めて言葉を交わしたホテル。奈良公園内に佇む、100年あまりの歴史と伝統を誇る建物は「関西の迎賓館」として創業された。 ■東大寺(奈良) 「奈良の大仏さま」で知られる奈良時代創建の寺院。1709年に再建され、今なお見ることができる大仏殿は、世界最大級の木造建造物となる。 ■ホテルオークラ神戸 シドニが帰国前日に宿泊したホテル。異国情緒漂う神戸の港街にそびえる35階建ての建物からは、美しい風景を一望することができる。 ■ベネッセハウス(直島) 瀬戸内海を望む高台に建つ、美術館とホテルが一体となった安藤忠雄設計の施設。美術館には劇中にも登場する「3人のおしゃべりする人」(ジョナサン・ボロフスキー ※2024年6月で展示休止)や「タイム・エクスポーズド」(杉本博司)などが展示されている。 <作品情報> 『不思議の国のシドニ』 12月13日(金) 公開