【思い続けて15年、エルヴィスにお願いしたある事とは?】音楽評論家湯川れい子“夢のかなえ方”
■エルヴィスが来日出来なかった驚くべき理由
トム・パーカーというマネジャーは くせ者で、2022年に公開された映画『エルヴィス』にも出てくるんですけど。彼はオランダからの不法移民だったために、生涯アメリカ人としてのパスポートを持てない人だったんです。それをみんなに内緒にしていたので、エルヴィスがいくら「日本に行きたい」と言っても、トム・パーカーに潰されてしまったんです。
■結婚の証人になってくれたエルヴィス お祝いは?
だけど、その時に会ったことをきっかけに、マネジャーのトム・パーカーの右腕、女房役といわれたトム・ディスキンという人を通して、エルヴィスに色々話ができるようになるんです。それで、2年後の1973年に私がエルヴィスのファンだった男性とラスベガスで結婚することになり、その時に「結婚の証人になってほしい」と、とんでもないことをお願いして証明書にサインをしてもらいました。エルヴィスから「お祝いに何が欲しい?」って聞かれたので、「品物よりも、チューしてください」って言ったんです。そしたらエルヴィスが頬を真っ赤にして、結婚相手に「よろしいでしょうか?」って聞いてくれたんです。そしたら結婚相手が「僕がしてほしいです」って。「じゃあ、喜んで」って、そんな感じのチューでした。
■湯川流 夢をかなえるために
よく「夢は、思えばかなうんですね?」って、今でもX(旧Twitter)とか色んなお手紙とかで言われるんですけど、私はただ胸の中で思うだけではなくて、じゃあ何かその夢にたどりつける道はないかなって考えます。どんな小さな道でも、脇道でも、たどりつける道を自分なりに一生懸命たどっていこうとすれば、たどり着けるんじゃないかと思う。夢ってそういうもんじゃないかなって思います。