【激震】衆院選・与党過半数ならず…“2000万円問題”大きく影響か?橋下徹氏「神の見えざる手、最高のバランス」
石破政権誕生から約1カ月で行われた、衆議院議員総選挙。 「自民・公明両党で過半数」を掲げる中、自民党の裏金問題に国民が下した結果は、未公認で当選した3人の議員を加えて、自公合わせて218議席。過半数である233議席に15議席足りず、目標達成には至りませんでした。 【画像】衆院選で与党大敗…自民党「2000万円問題」が一気に情勢変化に火をつけたか ――選挙終盤には与党が過半数を割るのではと出ていましたが、ここまで議席を減らすと思っていましたか? フジテレビ政治部 高田圭太デスク: 一週間前の時点では、“最悪のシナリオ”としてはありましたが、そこまでかなと思いました。ただやはり、2000万円の問題が出て、どんどん(支持率も)下がっていく中で、2日前くらいには「この数字十分あり得る、場合によってはもっとひどい数字も…」と自公でささやかれていましたので、ちょっと前なら想定外、直前なら想定内の数字だったと思います。 自民党の裏金問題に対する“国民の審判”が問われていた今回の選挙。 党から公認されなかった候補者は12人、うち3人は不出馬で、9人が立候補しましたが、当選したのは3人でした。 そしてこの裏金議員たちに大きな影響を与えたと言われているのが、非公認候補の政党支部に“党勢拡大のための活動費”として2000万円が支給されていた、「2000万円問題」です。 ジャーナリスト 岩田明子氏: やはり、2000万円というのがすごく効いた感じがしましたね。10月21日の夜に自民党執行部で激戦区指定をするわけですけども、2000万円報道があってから、その激戦区が全国的にわっと広がってしまって、高市さんもかなりあちこち応援に呼ばれて全国奔走していましたが、あの報道があってから長崎ですとか、一気に街ゆく人の態度が冷たくなったと肌で感じたと話していましたので、この2000万円報道が大きかったと思います。 ――橋下さん、自公もですが維新も大きく議席を減らしました。なぜだと思いますか? 橋下徹氏: 維新が大阪以外では改革政党だというイメージ、それがもう浸透していなかったと思うんです。これはもう維新の国会議員が、僕は維新の代表・馬場伸幸さんは、維新の中でも1、2を争うぐらい古い政治家だと思っていて、そのイメージが全国的に広がったんじゃないですか? 自民党と、本当にくだらない政治資金規正法の改正案に馬場さんが合意してしまったり、政策活動費というどの野党も「廃止」といっていたものに関して、馬場さんは必要だと。「領収書さえつければ、政策活動費は必要なんだ、そしてその領収書は出さない」と言っていた。やはりその馬場さんの執行部のやり方が、ものすごく野党の中では“古い政治”だと映ってしまって票が伸びなかった。 大阪では全勝していますけども、大阪を離れてしまうと、全くそういう改革のイメージが伝わらなかったということで、大きく議席を減らしたのだと思います。 橋下徹氏: ただ、この結果は「神の見えざる手」があるのかと思うくらい、最高のバランスの結果だと思います。この結論に僕はなってほしかったです。 政権交代でいきなり野党に政権が移るのは不安ですし、考え方もバラバラだし経験不足もありますし。だから政権交代はいやだけど、自民公明の政治もいやだ。となれば、自公と野党が微妙なバランスを保って国民民主と維新が、自公についたり立憲についたりしながら、政治を流動化させて、新しい変化を生み出すというのは僕はすごくいいバランスだと思っています。“政権変容”。