【がんばろう石川デー】避難所で過ごした一夜 石川出身の巨人・泉圭輔 故郷のために自分ができることはなにか
「ちょうど金沢に帰ろうかと話していたら地震が起きたんです」 巨人の新戦力、泉圭輔投手は石川の出身。1月1日の能登半島地震が発生したときには、半島中央部に位置している七尾市の祖父母の家に両親と帰省していました。七尾市の震度は6強。家具が倒れてこないように家族全員で支えたものの立っているのがやっとだったといいます。 「揺れに耐えるのに精一杯で・・・いろいろ飾ってあったものが落ちてきたり、外を見たら、瓦がどんどん落ちてきて、ガッシャンガッシャン落ちてきて」 近くの避難所である体育館で夜を過ごすこととなった泉選手。ですが、眠ることができなかったと語りました。 「みんなおびえている状態というか、いつ次、地震来るか分からないし・・・震度3とかが何回も来ていたんで、携帯の(地震速報)アラームもずっとなっていて、寝るに寝られないし、寒いし・・・ただ朝を待つ感じでした」 気象庁によりますと、1日の午後4時から2日の午後1時までの間に最大震度1以上を観測した地震は169回ありました。また、七尾市の気温は地震発生から約1時間後の午後5時からぐっと冷え込み、3度以下に。深夜には1度以下でした。 翌2日に金沢へ向かうことになった泉投手ですが、祖父母を残して帰ることに抵抗を感じたといいます。 「自主トレの開始を遅らせようかなと思ったんですが、うちの親が、『行きなさい』と」 その言葉に「いい自主トレをして、キャンプ入って、シーズンで活躍すること」が自分のやるべきことだと気づかされた泉投手は静岡と東京で自主トレを敢行。ソフトバンク時代の同僚で西武に移籍した甲斐野央投手やDeNAの上茶谷大河投手らとシーズンに向けて始動しました。
開幕1軍とはなりませんでしたが、2軍で無失点リリーフを続け、4月7日に1軍に昇格。12日の広島戦ではビハインドの場面で登板し、そのウラに味方が一挙7点をあげる猛攻。初登板で移籍後初勝利を手にしました。その後も4試合に中継ぎ登板し、いずれも無失点で抑えています。チームの勝利はもちろんのこと、故郷・石川の人たちが少しでも元気になれるように、泉投手は腕を振り続けます。 「試合で投げている姿を見せるだけでも全然違うと思いますし、ましてジャイアンツ戦って石川ではよくテレビでやっているので、活躍するのも大事ですが、1試合でも多く投げている姿を見せたいと思っています」