メキシコ第3・四半期GDP1.0%増、市場予想上回る
Natalia Siniawski [メキシコ市 30日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が30日発表した2024年第3・四半期国内総生産(GDP)速報値は前期比1.0%増となり、増加率はロイターがまとめた市場予想の0.8%を上回った。プラス成長は11四半期連続。 主に農業、漁業、鉱業などの第1次産業が4.6%増と大きく伸びたのがけん引した。 製造業が含まれる第2次産業、サービス業などの第3次産業はそれぞれ前期比で0.9%増えた。 キャピタル・エコノミクスの新興国市場エコノミスト、キンバリー・スペルフェクター氏は「今回のデータは、経済が今年前半の低迷から抜け出したことを裏付けている」との見方を示した。 全体の前年同期比は1.5%増え、伸び率は市場予想の1.2%を上回った。ただ、前期(24年第2・四半期)の2.1%からは鈍化した。 パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は堅調な労働市場とインフレ率が徐々に鈍化しているのを背景に、全体として今回の数値は24年下期が予想を上回る滑り出しとなったことが確かめられたと指摘した。 投資銀行ブラデスコBBIのエコノミスト、ベルナルド・ケイザーマン氏は投資家向けのノートで、6月の大統領選で一時停止していた多くの政府の社会プログラムが再開されたことも経済成長を加速させたと言及。24年第4・四半期は前期比で0.3%増えるとの予想を示した。