23年鉄骨需要量391万トン、56年ぶり400万トン割れ。超大型案件が不振
国土交通省が1月31日発表した建築着工統計から試算した2023年暦年の鉄骨需要量は、前年比11・6%減の391万2150トンだった。1967年(昭42)以来、56年ぶりに400万トンを割り込んだ。マイナスは2年連続。超大型案件が振るわなかった。構造別では鉄骨造(S造)が前年比11・7%減の381万1100トンに低下。鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)も6・8%減の10万1050トンと下がったが、10万トン台は辛くも維持した。 規模別では、店売りでの調達が多い中小規模建築物(着工床面積2千平方メートル未満)が前年比9・7%減の185万9800トン。物件向けのメーカー直送が主体の大規模建築物(同2千平方メートル以上)も13・3%減の205万2300トンと、いずれも1割少なかった。下げ幅が大きかった中小の割合は47・5%と半数を切り、大規模が上回った。大規模のうち高層ビルや再開発案件が多い超大型建築物(同1万平方メートル)は17・2%減の117万2900トン。全体の30%を占めた。落ち込みは2割に迫り、中小とともに全体を押し下げた。