NY外為市場=ドル上昇、日米英中銀の決定に注目
[ニューヨーク/ロンドン/シンガポール 19日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、2年ぶり高値近辺で推移した。米連邦準備理事会(FRB)による「タカ派的な利下げ」を消化する動きとなった。 朝方発表された第3・四半期の米国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.1%増に上方改定されたことも追い風となった。 14日までの1週間の新規失業保険申請件数は、前週比2万2000件減の22万件と、市場予想(23万件)以上に減少した。 主要通貨に対するドル指数は一時108.480と、2022年11月以来の高値を付けた。終盤は0.08%高の108.360。 ドル/円は1.63%高の157.55円と、7月以来の高値近辺を推移した。日銀は18―19日の金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%程度で据え置くことを決めた。植田和男総裁は、次の利上げ判断に至るには「もう1ノッチ(段階)ほしい」と話した。 UBSのFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「中銀の決定が主な焦点で、全般的にドルを支援する内容だった。FRBはタカ派的な利下げを実施し、日銀はハト派的な据え置きを発表した」と述べた。 ポンド/ドルは0.58%安の1.25ドル。イングランド銀行(中央銀行)は19日、政策金利を4.75%に据え置いた。金融政策委員9人のうち6人が据え置きに賛成、3人が0.25%ポイントの利下げを主張。エコノミスト予想では利下げを主張するのは1人とみられていたが、インフレ圧力による景気減速への対応を巡り、予想以上に当局者の見解が分かれた。 ユーロ/ドルは0.16%高の1.036650ドル。 ドル/円 NY終値 157.43/157.47 始値 156.72 高値 157.80 安値 156.42 ユーロ/ドル NY終値 1.0362/1.0364 始値 1.0403 高値 1.0413 安値 1.0355