米大統領選の討論会、注目すべきポイント バイデン氏とトランプ氏が再対決
史上最高齢となる2人の米大統領の候補者2人が6月27日、これまでとは大きく異なるテレビ討論会に臨む。一方は対立候補を錯乱した、民主主義への脅威だと非難し、もう一方は相手がもうろくし、腐敗していると非難している。 11月5日の大統領選挙はまだ数カ月先だが、多くの有権者はまだ投票について決めかねている。このため討論会の重要性が高まり、多くの人は、民主党の現職大統領と共和党候補の政策に関する討論よりも、ドラマチックな瞬間を期待しているかもしれない。 第1回大統領選討論会で注目すべき点をまとめた。 民主党の現職バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領はそれぞれ81歳と78歳で、大統領選に出馬する候補者の中では最高齢だ。両者とも短気でせっかちなことで知られている。2人とも大統領経験者であり、舞台の主導権を握ることに慣れているので、おそらく相手に譲歩する可能性は低いと見られる。バイデン氏は2020年大統領選に向けた最初の討論会でトランプ氏をいらだたせ、トランプ氏のパフォーマンスは不調と見られる結果となった。 トランプ氏は今回、バイデン氏の次男ハンター氏に対する銃購入時の虚偽申告を巡る有罪評決に言及し、バイデン氏の怒りをかきたてようとするかもしれない。しかしトランプ氏は穏健派の有権者に対して、「いじめっ子」のような印象を与えないようにしなければならない。 バイデン氏は、トランプ氏が最近、不倫口止め料を巡る裁判で有罪評決を受けたことを強調したくなるかもしれない。しかしある専門家は、そうすればトランプ氏が自らを政治的迫害の被害者として描くことが可能になるかもしれないと指摘した。 トランプ氏にとって危険なのは、自分が民主主義の規範に対する脅威だというバイデン氏の主張を強調するような発言をすることだ。例えば、トランプ氏は、政敵を標的にするために司法省を利用することを示唆している。 民主党はまた、トランプ氏が2020年の選挙結果を覆そうとしたことや、米連邦議会議事堂襲撃でトランプ氏が果たした役割を指摘している。 政治専門家によると、両候補は生活費の高騰など、有権者が特に影響を感じている問題に焦点を当てるべきだという。 バイデン氏もトランプ氏も鈍っている可能性がある。トランプ氏は2024年大統領選の共和党候補者討論会への参加を拒否したが、党の指名獲得を巡ってライバルたちを容易に破り、この決定は同氏にとって何の害にもならなかった。バイデン氏もほぼ4年間、討論会の舞台に立っていない。 討論会はCNNの主催で6月27日にジョージア州アトランタで開催される。