宇野昌磨さんの思い結実「ワンピース・オン・アイス」再演へ細部にこだわる演出、直談判で追加演目も
新たなメダルの授与
9月10日には、日本オリンピック委員会(JOC)から北京五輪団体の銀メダルを授与された。ロシアのカミラ・ワリエワ選手のドーピング違反によって、今年7月に順位の繰り上がりが確定した。国際オリンピック委員会(IOC)が8月、金メダル、銀メダルに繰り上がった日米のメダリストを五輪開催中のパリに招待したが、多忙な宇野さんは授与式を欠席していた。 この日、首から銀メダルを提げた宇野さんは「月日が経ってしまいましたが、オリンピックという貴重な舞台での結果を大切にしてくださり、こういうお披露目の場を設けて頂けて、フィギュアスケート日本代表の一員としてもすごくうれしく思います」と誇らしげな笑顔を見せた。宇野さんは男子シングルで、2014年平昌大会で銀、22年北京大会で銅メダルを獲得しており、団体を加えたメダル3個は日本のフィギュア勢では最多となる。 「メダルの個数が多いというのは喜ばしいことではありますが、僕のこの銀メダルは自分にしかないストーリーがあって、重みがあると思います。シングルだけではなく、団体についても、選手も、そして見る側もすごく熱くなれるような競技になればいいなと思っています」とフィギュア界のさらなる発展にも思いを馳せた。 プロとしての今後の目標を改めて聞かれると、「いろんな経験がこの数カ月でもできて、これから何をしていきたいかが定まったわけではないけど、自分なりの道を探していきたいと考えています。(競技者からプロへ)目線を変えれば世界はこんなにも広いと痛感している。自分が選びたい道を、自分の手で選んでいきたいと思っています」と決意を口にしていた。仲間を牽引した現役時代の活躍の勲章を手にし、プロスケーターとしての道のりが本格化していく。
Wedge ONLINE編集部