JO1、異なる背景を持つ11人が同じ運命をともにする仲間に 結成5周年を機に振り返るグループの絆
JO1が、2024年12月11日に結成5周年を迎えた。遡ること5年前の2019年12月11日、彼らの姿は千葉県・幕張メッセにあった。約6,000人が応募したサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』(TBS系/GYAO!)の最終順位発表が行われたのだ。4カ月にもわたる熾烈な戦いを勝ち抜き、世界の頂点を目指すグローバルボーイズグループ・JO1が誕生した瞬間だった。 【写真あり】JO1、ダイナミックなアリーナツアー 2024年は『第66回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)にて楽曲「Love seeker」で優秀作品賞を受賞し、『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)には3年連続で出場が決定。さらに2025年には、念願のワールドツアーを控えている彼ら。「Go to the TOP」を合言葉に、確実に世界の頂点へ歩みを進めている。そんなJO1の5年間を振り返るとともに、メンバー同士を大切にする絆の強さを記していく。 今でこそ固い強い絆で結ばれているJO1だが、結成当初からメンバー同士が完全に分かり合えている関係性ではなかった。2022年3月11日に公開されたドキュメンタリー映画『JO1 THE MOVIE「未完成」Go to the TOP』では、メンバーが結成当時の心境を語っている。 「どんな人だかわからなかった」(與那城奨)、「みんながみんなのことを信用できていない」(河野純喜)、「チームワークがなさすぎた」(大平祥生)、「マジでやっていける自信がなかった」(白岩瑠姫)。そう語っていたように、仲間でありながらも、つい数日前まではライバルだった関係性。彼らの言葉からは心を開くまでに、時間がかかったことがわかる。
JO1、デビュー後に迎えた困難を乗り越えるまで
そして、いよいよ迎えたデビューのとき。だが同時に、新型コロナウイルスの流行が始まっていた2020年3月。デビューイベントはすべてキャンセルとなり、3月4日のデビュー当日はYouTubeでの生配信が行われた。先述のドキュメンタリー映画では、フェス出演や海外でのMV撮影など、2020年内の予定がほとんどなくなったことも明かされている。 そんななか、JO1の絆がグッと強くなったことを感じられるのが、2021年7月よりYouTubeで配信が始まった『PROCESS JO1』だ。日本一のパフォーマンスグループを目指し、たくさんのコミュニケーションをとるメンバーたちの様子が発信された。『PROCESS JO1』の企画で、メンバーは楽曲やMV制作に取り組んでおり、クリエイティブな姿勢が誕生する基盤となったように思える。 徐々に一つになってきたJO1だったが、初の有観客ライブ『2021 JO1 LIVE “OPEN THE DOOR”』の開催を控えた、2021年10月、メンバーの金城碧海が適応障害のために活動休止することになる。ドキュメンタリー映画では、金城不在の10人でライブのリハーサルを行う姿も収められている。この期間、彼らはきっとメンバーの存在の大きさを痛いほどに感じたことだろう。金城がいないことに対するさみしさは覚えつつ、いつでも帰ってきていいように、全力で目の前の課題に取り組む姿が印象的だった。 そして2022年2月14日、金城の復帰が発表。完全体となったJO1は、そこから快進撃をスタートさせる。2ndアルバム『KIZUNA』を携え、初の全国アリーナツアー『2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’』を開催。同年末には、『第73回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。 2023年に入ってからは、ドラマや映画の撮影で個々の活動が目立つようになる。メンバーで集まる機会が少なくなるからこそ、久しぶりに会えたときの喜びが大きいのだということを『JO1のオールナイトニッポンX』(ニッポン放送)で語っていたことが心に残っている。グループを離れて個人で活動を行い、再びグループに戻ってきたときの安心感は、強い絆がないと味わえないだろう。それぞれの環境でパワーアップしたJO1は、アリーナツアー『2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR 'BEYOND THE DARK’』を開催。さらには、単独で京セラドーム大阪公演とアジアツアーも開催した。 2024年は、まさにライブ尽くしの1年となった。JAM(ファンの呼称)以外が多く集まるフェスにも積極的に参加し、これまで培ってきたスキルを存分に発揮し続けていた。そして2025年には、念願のワールドツアーが控えている。長いようで短い5年間で、JO1は先の見えない不安や心細さと戦ってきた。そのたびに彼らは手を取り合い、互いに目を合わせながら、たくさんの想いを共有してきたことだろう。同じ夢を目指すライバルとして出会い、バラバラの場所から集まった11人。様々なめぐりあわせのなかで、運命をともにする最高の仲間となった。メンバーを大切に想い、固い絆で結ばれた彼らの挑戦は、まだまだ続いていく。
鈴木敦美