千葉・幕張に“でっかいアート”が多数出現! 「サマソニ」会場のガンダムやデコトラは必見
青い空、白い雲、照りつける太陽…。夏のムードが漂う千葉・幕張新都心に、突如巨大なアートが出現した。しかも1つだけでなく、JR海浜幕張駅から、8月17日(土)と8月18日(日)に開催される「SUMMER SONIC 2024」の会場まで、アートはずーっとつづいている。実はこれ、日本が世界の文化芸術の発展に寄与するために、世界的に展開できる作品をアーティストと創作し、日本を文化芸術のグローバル発信拠点へと成長させていく文化庁主催のプロジェクト「MUSIC LOVES ART 2024 ‐ MICUSRAT (マイクスラット) ‐」として展示されているもの。どれもアートに触れ合う楽しさを教えてくれる作品ばかりで、「サマソニ」や幕張新都心を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってほしいほどの魅力を放っている。 【写真】かっこうぃ~! サマソニ会場でギラギラと光るデコトラック ■自由な解釈で楽しもう! 幕張新都心の展示テーマは「Double Fantasy ―かさなりあう幻想―」。昼夜の変化も見ながら都市空間に重なる非日常から感じ、さまざまな「気づき」を得ることを期待しているという。 まず駅を降りてすぐの海浜幕張駅南口広場には、ポップな作品で人気の覆面アーティストCOIN PARKING DELIVERYによる「五元気」が飾られている。COIN PARKING DELIVERYの代表作と言える「白井さん」のようなシルエットが、赤、黄、ピンク、青、紫の5色で展開。それぞれ曲線でつながっていて、地面にはペンキをこぼしたようなデザインが施されている。その後ろの木には、「白井さん」の友人・恋人・知人である「片山さん」の目のようなものも。本アートは8月25日(日)まで飾られる。 そしてCOIN PARKING DELIVERYとガンダムがコラボレーションした「遊びは悪じゃない」は、8月18日(日)まで幕張メッセ中央広場で展示。「SUMMER SONIC」のチケットを持っていなくても楽しめる場所に展示されている。ガンダムが飛び出している箱は、8月10日(土)に発売されたばかりのガンプラ「RG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0」と同じデザイン。その横には巨大なペンチも添えられている。ミストが出る演出があるほか、夜は目が光るそう。こちらは「SUMMER SONIC」後に、とよすなうみかぜ広場で8月24日(土)と8月25日(日)にも展示される。 同アートの奥にある会場へ続く階段には、双子のアートユニットHAMADARAKAの作品「ACCORDANCE」も。HAMADARAKAは、身の回りに存在する存在をとらえ、「あり得ない生き物や時間が混合する事によって生み出される楽園」「この世とユートピアの間に存在する世界」をテーマに、さまざまなツールを使い表現するアーティストだ。 JR海浜幕張駅と幕張メッセの間に位置するQVCジャパン本社では、ビルの窓を使った、witnessによる「Spread Flowers」を展示。QVCが大規模なアートコラボを行うのは初めてだそうで、アートがより浮かび上がる夜もオススメだという。 最後は「SUMMER SONIC」会場内幕張メッセ展示ホール9・10に飾られていた、デコトラックと400脚以上のパイプ椅子が組み合わさった「NVOVU -ンモ"ユ"」をご紹介。SILVER SATAN (ART TRUCK)+DUVによる作品で、DUVは美術家ミナミリョウヘイとクリエイターH-NAITOによるユニットだ。通常アートはテーマとなる概念に基づいて作品作りを行っていくそうだが、DUVは「“よくわからない”の向こう側を見つけていく」という趣旨で活動を行っていると、H-NAITO氏は語る。 トラックは「SILVER SATAN」という名で、「SATAN」は神に反逆して地獄に落ちた堕天使を意味する。同トラックにも「SATAN」との共通点があり、「政治や災害など、世の中何が正しくて何が間違っているのか本当に分からなくなっています。そんな分からない中でも自分の意見をちゃんと前に出す。それによって排除されるかもしれないけれども、排除されることも生き方の1つだと考えます。『SILVER SATAN』もはみ出しものなのですが、メタルボディですべてを映し出すことができるんです。例えば森の中に持っていけば、『SILVER SATAN』が木々を映し出すので、トラックが消えたように見えます。一方でこのような会場に持ってくると、いろいろなものを映し出します。映り込みは真実のはずですが、湾曲して歪んだように見える。世の中も見え方や考え方で解釈が異なっていきます。派手だけどフラットな『SILVER SATAN』は見る人たちを映し出しながら、さまざまな感動を与えてほしいと思っています」とH-NAITO氏は話した。 「NVOVU -ンモ"ユ"」はA面B面仕様になっていて、後部に回るとまた違った世界が広がっている。ギラギラな荷台や、ブラウン管やカラフルな蛍光灯のようなものがからまったアートなどが展示されており、異なる顔が楽しめる。H-NAITO氏が「理解するというよりは、 理解できないことを少しずつひも解いていけるような、そういう場になるアートとして感じていただけたらと思って作っています」と話していたが、じっくりと見て、自由な解釈を繰り広げられるのが本アートの魅力。「SUMMER SONIC」の後は、幕張ベイタウンの夏祭り会場内で8月24日(土)にも登場するそうだ。 ■「STAMP MAP ART」やってみた さらに会期中、地図機能のあるスタンプラリーアプリケーションを使ったキャンペーン「STAMP MAP ART」も実施。各所を巡回する展示作品を巡ってスタンプアートを集めると、「MUSIC LOVES ART」オリジナル記念品が当たるデジタル抽選に参加できる。 抽選記念品受渡しは、「五元気」があるJR海浜幕張駅前広場で、12時00分~20時00分まで実施。3つ集めると参加できたので試しにチャレンジしてみたところ、B賞のオリジナルタオルが当たった。「SUMMER SONIC」に参加する予定だったので、無料でタオルがもらえるのはありがたい…。特賞は「遊びは悪じゃない」のガンダムが描かれた「SUMMER SONIC」コラボTシャツ。そのほかA賞が「MUSIC LOVES ART」オリジナルTシャツ、C賞&D賞がステッカー、参加賞はオリジナルスマートフィン用壁紙となっている。 なお「MUSIC LOVES ART 2024」は大阪でも実施中。梅田周辺や中之島周辺など大阪市内中心部12ヵ所で作品展示を行う「MICUSRAT ART」と、JR大阪駅や阪急大阪梅田駅など大阪市内のビジョンやデジタルサイネージ6ヵ所で作品やキービジュアルなどを映し出す「MICUSRAT VISION CANVAS」を通じ、10名の若手アーティストの作品展示を行う。こちらも要チェックだ。 【「MUSIC LOVES ART 2024 ‐ MICUSRAT (マイクスラット) ‐」概要】 日程:8月12日(月・祝)~8月25日(日) 場所:大阪・大阪市、吹田市&千葉・千葉市