トヨタ勢の反撃。唯一メーカー同士の対決となった3クラス
【国内モータースポーツの隆盛 第12回 量産車の性能で戦う「ハコ」グループAの時代】 【画像16枚】89年には、勝ち星が割れたシビック勢の隙間をつき、トヨタ勢が反撃を見せた 89年はトヨタ勢が反撃。主役になったのは土屋エンジニアリングが走らせたアドバンカローラ(茂木和男/小幡栄)。全6戦中で2勝を挙げ、勝ち星が割れたシビック勢の間隙を突くかたちでタイトルを獲得。アドバンカローラは翌90年も安定した力を発揮。鈴木恵一/新田守男組(3勝)が3クラスのタイトルを勝ち獲っていた。 ホンダは90年の開幕戦からEF9(B16A型)を投入。VTECの開発、トヨタ勢とのつば競り合いから急ピッチで性能は向上し、最終的には230psを超すレベルに達していた。シビックはさらに進化を遂げ、92年後半戦からEG6が登場。 一方のトヨタも、91年最終戦に20バルブ4A-G型、スーパーストラットを持つ新型AE101を投入。市販車用というよりグループA対策と思える内容でシビック勢に対抗した。 91~93年は再びシビック勢がタイトルを奪取。91、92年は中子/岡田組の無限が意地を見せる2年連続の冠タイトル、93年は無限を抑えたJACCSシビックの服部尚貴/金石勝智組が有終の美を飾った。 3クラスは、唯一メーカー同士が対決したクラスとして、その激烈な戦いぶりが、レースをよく知るファン層に注目され、グループAもうひとつの見どころとなっていた。 初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部