オンラインカジノにハマる若者なぜ急増?街の7割「違法と知らず」 半日で3000万円を失った20代を取材
日本国内でのオンラインカジノ利用は「賭博罪」や「常習賭博罪」 合法と思わせる書きぶりが蔓延
7割が「違法と知らない」理由 ギャンブルが合法な海外で運営されているオンラインカジノを日本国内で利用するのは問題ないのか、オンラインカジノ問題に詳しい上原幹男弁護士に話を聞きました。 上原幹男弁護士: 日本国内でオンラインカジノをすることは違法です。インターネット上だと合法だと思わせるような書きぶりが蔓延しているように思います。それを見た方が、『やっても良いんだ』と思ってやってしまっている。
10~20代の100人中70人が「オンラインカジノの利用が違法だとは知らない」
日本国内では、オンラインカジノでギャンブルをするのは「賭博罪」や「常習賭博罪」にあたる違法行為です。 しかし、街でオンラインカジノは違法行為であることを知っているか、聞いてみると… 10代女性 「犯罪とは知りませんでした。」 20代男性 「広告とかで出てくるから合法かなって思っていたので、知らなかったです。」 10代から20代の100人にアンケートを行ったところ、70人が「日本国内でのオンラインカジノの利用が違法だとは知らない」と回答しました。
オンラインカジノであっという間に膨大な借金…支援団体への20代の相談割合はコロナ前の2倍に
ギャンブル依存症の当事者や家族を支援する団体でも、オンラインカジノの相談が急増しているといいます。 ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表: 日本のギャンブル依存症といえばパチンコ・パチスロ依存症だったのですが、今はオンラインカジノにハマッてしまう若者たちが増えていることが大きな傾向です。コロナ前は20代の相談は2割程度だったんですが、今は4割になっています。 ギャンブル依存症問題を考える会の田中代表によると、オンラインカジノには ①スマートフォンで24時間いつでもできる ②勝負が短時間で決まる ③クレジットカードや電子マネーで高額を賭けることができる といった特徴があることから、あっという間に膨大な借金を背負ってしまう若者が増えているといいます。
きっかけは好きなサッカー選手 半日で3000万円失った20代を取材
20代が半日で3000万円を失うかつて、オンラインカジノにのめり込み、300万円の借金を抱えたという20代のAさんに話を聞きました。 オンラインカジノを始めたきっかけは、些細な好奇心だったといいます。 Aさん(20代): スマホをいじっていたら、オンラインカジノのバナー広告が出てきて、好きなサッカー選手が広告塔になっていたりするので、興味本位でクリックしてしまいました。違法という認識は無かったです。 好きなサッカー選手が掲載された広告をきっかけにAさんが利用するようになったというサイトには、 「今 日本でもっとも注目のオンラインカジノ」 「カジノライセンスを取得しているため、安心安全にオンラインカジノを楽しむことができます。」 などと、“日本でも合法”と思わせるような文面が並んでいます。 そこでAさんがのめり込んでしまったのが、カードゲームの「バカラ」。賭ける金額もあっという間に大きくなっていきました。 Aさん: 1勝負あたり最大で1万ドルまで賭けられるんですけど、毎回1万ドル。30秒で1回決まる勝負に100万円以上ですね。それを何時間も繰り返すみたいなことをしていました。 朝起きてロングインして賭けて、手が空いたらすぐログインして賭ける。嫌なことがあったらすぐ賭けるし、嬉しいことがあっても賭ける、みたいな。 1勝負に1万ドル、100万円以上を賭け続けて、Aさんの収支は1年で3000万円のプラスになったといいます。ところが、ある日… Aさん: 夜の7時ぐらいだったんですけど、暇つぶしに賭けようかなということで、ずっと賭け続けて、朝7時まで、12時間ずっとぶっ続けで賭け続けて、3000万円がゼロになってしまいました。 天井を見つめて、夢でも見ているんじゃないのかなと思って、このままじゃ死んでしまうというか、このまま賭け続けていたら本当に人生狂ってしまう、と。 Aさんがオンラインカジノにのめり込んだ期間は1年半。最後は300万円の借金が残ったといいます。 自身がギャンブル依存症であることを自覚し、現在はオンラインカジノから足を洗ったAさん。 Aさん: 僕も依存症になるなんて思っていなかったので、誰でも依存症になる可能性があるので、すごく怖いですね。 オンラインカジノをしない人生、そういった生き方をこれからも続けていきたいと思っています。 (2024年4月3日放送 めざましテレビ「ココ調」)
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