渋谷ナチュラルワイン地帯の最旬店は立ち飲みとテーブル、二つの顔を持つ!
前菜盛り合わせ✕キリッとオレンジワイン
Honeの手始めにちょうどよいのが「前菜8種盛り合わせ」。パテとハム、キャロットラペは定番で、その他は季節によって前菜が変わる。「盛り合わせを作らない店が多くなりましたが、僕は食べるのも作るのも好きなので」と富田さん。パテ・ド・カンパーニュは店によってさまざまなレシピがあるが、それを研究するのも好きで、現在は粗挽きの豚肉と豚レバーを使って、むっちりとした密度の軟らかいタイプに仕上げているそう。
「前菜8種盛り合わせ」に合わせてもらったのは、リースリングのオレンジワイン。「オレンジワインですが果実味が濃く渋いタイプではなく、キレのあるタイプなので、序盤に飲むのにおすすめです」と富田さん。厚みのある酸とキリッとした果実味が魅力のワイン。オレンジワインの包容力もあるため、盛り合わせのどの料理にもマッチしていた。
鮮魚のフリット✕爽快オレンジワイン
ワインに合わせて魚料理を食べたいときは「鮮魚のフリット秋野菜ソース」。今回は穴子と茄子のフリット、かぼちゃのペーストが添えてあり、焼き茄子のヴィネグレットソースがかけられ、大和ルージュ(赤いトウモロコシ)が散らされている。穴子のフリットはサクサクとした小気味よい歯ごたえがあり、一方の茄子は丸のまま焼いて水分を閉じ込められているため、茄子らしい肉厚のおいしさも感じられる。
富田さんが「フリットにはこれ!」とおすすめしてくれたのが、ラ・ビアンカーラというイタリアの生産者のオレンジワイン。「僕自身、お客様におすすめを聞かれたときはかっちりペアリングするよりも、好きなタイプを聞いてそのなかで紹介するようにしています。揚げ物には味わって飲むよりも、ごくごくと爽快に飲めるタイプがいいですね」と富田さん。果実味がストレートにおいしいビアンカーラとフリットは、楽しく飲むにはぴったりの組み合わせだ。
黒毛和牛の炭火焼✕ジューシー赤ワイン
メインの肉料理は「黒毛和牛の炭火焼」がおすすめ。たっぷり140gの黒毛和牛の赤身には、それに負けないくらいふんだんに野菜がのっている。Honeで使われている野菜は千葉の吉野ハーブファームの野菜が中心。