日本の家は寒すぎる!年間2万人が「ヒートショック」で亡くなる深刻事情
断熱性能だけではない「ヒートショック対策」
断熱性能が高い建物にするだけではなく、さらに屋内の温度差を無くすためには暖房のシステムへの投資が有効です。最近では「全館空調」という種類の暖房が増えつつあります。これは、小屋裏に設置したエアコンからダクトを通して家中を温めるという仕組みです。これであれば脱衣所やトイレだけが寒すぎるということはなくなります。 ただしエアコン1台で全館を温めるため、建物の断熱性能が低ければ、外気温が低い地域ほど光熱費が高騰します。国の省エネ基準を大きく超えた断熱基準と合わせて導入することで光熱費の高騰を抑えつつ安全な室温管理が可能になります。 このように考えていくと、今後の新築価格はさらに高くなっていくことが予想されます。住宅購入時には今まで以上に資金計画を精査する必要があるでしょう。性能の高さと価格のコストパフォーマンスを見極めていく知識と、精通したプロからのアドバイスが求められます。
長岡 理知,株式会社AQ Group