『光る君へ』まさかの最期を迎えた惟規。ドラマ序盤でまひろに借りてきた<あるもの>が以後の物語に絶大な影響を…視聴者「道長vs彰子のキッカケに」「退場回にあえて…」
◆10月13日の『光る君へ』 現在放送中の吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第39回の「とだえぬ絆」が10月13日に放送され、話題になっています。 『光る君へ』次回予告。病に侵されながら東宮に敦康を望む一条天皇。対して彰子は涙声で道長に「どこまで私を軽んじておいでなのですか!」と訴える。そしてまひろは「罪」に想いを馳せ… *以下、10月13日放送内容のネタバレを含みます。 中宮・彰子(見上愛さん)が二人目の皇子を出産。 次期皇位をめぐり公卿たちの思惑が交錯する中、道長(柄本佑さん)は自身の血を引く天皇の誕生を意識し始める。 そして道長と敵対していた伊周(三浦翔平さん)の体調悪化の噂が宮中で広まる。 一方、帰省中のまひろ(吉高由里子さん)が久々の家族団らんを楽しんでいると、賢子(南沙良さん)の父親が道長であることを、惟規(高杉真宙さん)が為時(岸谷五朗さん)にバラしてしまう。 真実を知った為時はーーといった話が描かれました。
◆ドラマの<良心>惟規の退場 第39回では、まひろの弟・惟規が、父・為時の越後赴任に同行する途中で激しい腹痛をうったえ、そのままこの世を去ってしまいました。 物語の最序盤からまひろを支え続け、ドラマの<良心>とも言える存在だった惟規だけに、その突然すぎる退場に多くの視聴者がショックを受け、また涙を流したようです。 その惟規、5月5日に放送された18回で大学寮から帰宅した際、学生の間で『白氏文集』の「新楽府」が流行っていることをまひろに話していました。 作者である白居易は「新楽府」を通じて民に代わり、時の為政者を正している、という内容を惟規から聞いて強い関心を持ったまひろ。 惟規に頼んで「新楽府」を借りてきてもらうと写本に励み、それがきっかけで政に興味を持ち始めた、というエピソードがありました。
◆惟規が残したもの それからおよそ5か月が経った、今回のドラマ中盤。 中宮彰子とまひろが藤壺で向かい合い、書を読み合う姿が描かれました。 「太宗は常に人を以て鏡と為し」「古(いにしえ)を鑑み今を鑑み容(かたち)を鑑みずと。」とよみあげる彰子。 その後「四海の安危 掌内(しょうない)に照らし」「百王の理乱心中に懸く」と、声を揃えて二人がよみあげた内容は、正に惟規がかつてまひろに紹介した「新楽府」なのでした。 この様子にネットでは「序盤で惟規が紹介した『新楽府』がここで回収を!」「政に関心を持ち始めた彰子。史実としても残っている、道長へ異を唱えるキッカケになっていくのでは」「物語に大きく絡むことはなくとも、しっかりと存在感のある弟でした」「惟規が退場する回に、あえてこういったものを忍ばせてくる『光る君へ』、好きです」といった声が見られていました。 大河ドラマ「光る君へ」の主人公は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性である紫式部。 彼女は藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。 脚本は大石静さんが担当しています。
「婦人公論.jp」編集部
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