スマホばかり見ていると思わぬ事態に…「大脳白質が劣化する」衝撃の研究結果
スマホから距離を取ってみる
こうした事態を受けて、世界的に「脱スマホ」のための「デジタルデトックス」が注目されているのだ。 デジタルデトックスとはなにか。日本デジタルデトックス協会理事の森下彰大氏が解説する。 「現代社会において、デジタルデバイス抜きで生活するのは困難です。そうは言っても、依存してはいけない。そこで、提唱しているのが『依存ではなく共存』という考え方です。そのために、まずは可能な限りスマホと物理的な距離を取る。それから、マルチタスクをできるだけ避けるために通知をコントロールする、という2点を推奨しています」 具体的なデジタルデトックスの方法を見ていこう。まずなによりも先に確認していただきたいのが「自分が1日にどのアプリを、どれくらいの時間見ているのか」だ。iPhoneの場合は「設定」→「スクリーンタイム」から、Androidの場合は「設定」→「Digital Wellbeing」で確認できる。自分が思っている以上に、アプリを使っていることに驚くだろう。 「たとえば車の運転でカーナビアプリを何時間も使っている場合もありますので、一概に『何時間スマホを使っていると危険』とは言えませんが、SNSを30分以上、まして数時間も使っている人は、生活を見直したほうがいいでしょう」(森下氏) 自分がどのアプリに時間を奪われているのかがわかった後は、実際に「脱スマホ」に向けて動き出そう。しかし「今年は完璧にデジタルデトックスするぞ!」と決意を強くしすぎないように注意したい。 「いきなりスマホを遮断すると、かえって続きません。むしろまずは5分、10分だけでもスマホから離れる『マイクロブレイク』に挑戦し、デジタルデトックスの練習をしてみてください。最初は、スマホがないことに不安を感じると思いますが、徐々に慣れてきます」 後編記事「日常生活で「スマホを持ち込んではいけない」3つの場所…このままでは「人生の損」」へ続く。 「週刊現代」2024年12月28・2025年1月4日号より
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