なぜ日本は没落するのか…その理由を岸田首相がやっちまった「ライドシェア解禁見送り」という「世紀の愚策」から解説しましょう!
いまだに首相が「ライドシェア」を決断できない国
日本版ライドシェアを巡って有力政治家の間での議論が盛んになっています。 つい先日まで、焦点は全面解禁に踏み切るかどうかでしたが、推進派と慎重派の間では結論が出ず、最終的に岸田文雄首相による裁定となり、解禁は見送られました。 【写真】「ペイペイの毒」に潰されたキャッシュレス企業…その残酷すぎる末路 ライドシェアを巡る論争自体も大きな話なのですが、一歩俯瞰してみると、この論争は日本経済停滞というより大きな社会問題の縮図でもあります。わたしたちが疑問を持っている「なぜ世界経済の中で日本経済だけが成長できていないのか?」が、実はライドシェア問題から理解できます。 そこで今回の記事では、なぜ日本経済が成長できないのかをライドシェア問題を切り口に解説したいと思います。
「タクシーが捕まらない!」ではじまる日本の没落
まずは個人的なエピソードから。 つい先日、高齢の母が検査で大病院に出かけなければならなかったのですが、あいにく当日の予報が大雨だということがありました。前日からタクシーアプリでタクシーを予約しようとしたのですが、日本版ライドシェア含めてタクシーはすべて売り切れで予約ができません。 結果として私が午前中の仕事のアポイントを急きょリスケしてもらい、母を病院まで自家用車で運ぶことになりました。 ささいな日常の話に見えますが、この話が経済のどのようなメカニズムから起きているのかを考えてみます。 東京23区内では法人個人あわせてタクシーが約42000台走っています。 個人タクシーは法人タクシーのように長時間稼働できませんから、稼働台数は平均すれば3万台程度でしょう。 もともと高齢化が進んでいたところにコロナによる離職が起き、その後、インバウンド需要の増加で都内ではタクシーが本当につかまりにくくなっています。 4月から始まった日本版ライドシェアでは、サービス開始から約一カ月で東京都の稼働台数はのべ1760台です。一日あたりでみれば60台以下と需要にはまったく足りていないことが数字からわかります。 それはまだ始まったばかりだからというかもしれません。 でも日本版ライドシェアで一番多くの枠が設定されている金曜日深夜(土曜日0時~4時)の上限枠は2540台ですから、この先、ドライバーの数が増えたとしてもピークでもタクシー全体の10%程度の需要増しか補うことができません。これが今、生活者が不便を感じているタクシー不足のメカニズムです。
【関連記事】
- 【つづきを読む】なぜ日本経済は成長できないのか…日本から「天才たちが逃げる理由」を「ライドシェア解禁見送り」から解説します!
- トヨタもセブンも時価総額でみんな惨敗…!それでもなお、20年後も一流であり続ける「日本唯一の巨大企業」の名前
- ポイ活に大激震!ペイペイ・楽天に殴り込んだ「新・Vポイント」の「還元率」にマジ驚いた…コンビニから新NISAまで「新たな経済圏誕生」の予兆
- イーロン大ピンチ…!「EV最強」テスラを猛襲する「中国勢」のヤバすぎる戦略と、「EV最終戦争」で広がる自動車産業「新たな地平」
- 香港に行って驚いた…!「中国経済崩壊」どころか「日本のダメっぷり」を突き付けられた「5年ぶりの出張」、ショッキングな中身<br />