引退後はトークで才能発揮? 松井秀喜、高橋由伸と並ぶ「巨人の天才打者」
打ち続けることで存在価値を証明
清水は外野の守備で肩が弱かったこともあり、打ち続けることで存在価値を証明したが、選手層の厚い巨人では活躍してもレギュラーを確約されなかった。04年は打率.308、自己最多の16本塁打、60打点、リーグトップの39二塁打と申し分ない成績でオフにFA宣言した上で2年契約を結んだが、翌05年は新外国人のゲーブ・キャプラーが入団したため、開幕から控えに。だが、逆境で心は折れない。キャプラーの打撃不振もあり、5月に左翼の定位置に返り咲くと、規定打席に到達して打率.300、15本塁打、50打点をマーク。職人肌で決して目立つ存在ではなかったが、巨人ファンの人気は根強かった。 現役時代に対戦した投手は「高橋由伸、松井はずば抜けた能力を持つ天才でしたけど、清水も天才打者ですよ。内角を払うようにさばいてフェアゾーンにはじき返す。あんな打ち方ができる選手はなかなかいない。二番・清水、三番・高橋、四番・松井の並びは本当に厄介でした」と振り返る。 14年間の現役生活でシーズン打率3割を5度マークし、通算成績は1485試合出場で打率.289、131本塁打、488打点。1428安打を記録した。現役時代は寡黙なイメージがあったが、引退後は絶妙なワードセンスとトーク術が話題に。当時のチームメートたちは「清水さんは現役時代から面白かった」と口をそろえるが、そのギャップに驚いたファンは多いだろう。 写真=BBM
週刊ベースボール