作家の加賀乙彦さん、1949年からの日記確認…東西冷戦に憂え・欧米長編への憧れつづる
日記は、若い時は大学ノート、後年は1年ごとの「当用日記」につけられ、2021年11月まで確認できる。長編作品の全集を担当した作品社の増子信一取締役(71)は、「将来の加賀文学の研究のため、散逸させないことが大切だ」と話す。
◆加賀乙彦=1929~2023年。作家、精神科医。東京生まれ。東京大医学部卒業後、東京拘置所の医務部技官として死刑囚らに面接。体験を踏まえ、小説「宣告」を発表。「永遠の都」「雲の都」など多くの長編小説を執筆した。