国宝級のきらびやかな宝物が一堂 シルクロードの世界遺産認定、初の大規模展覧会
「世界遺産 大シルクロード展」(京都新聞など主催)が23日から、京都市中京区の京都文化博物館で始まる。22日に内覧会があり、中国国内の関連27施設から集まった、交易や仏教伝来の証となる国宝級のきらびやかな文物が関係者に披露された。 2014年にシルクロード(長安―天山回廊の交易路網)が世界遺産に認定されてから初めての大規模展覧会。宝物を所蔵する施設は中国国内に点在し、場所によっては数千キロも離れているため、普段は宝物を一堂に見ることはできず、今回は貴重な機会となる。 出品は金細工や宝飾品、絵画、経典など194点で、日本の国宝にあたる一級文物が44点含まれる。このうち瑪瑙象嵌(めのうぞうがん)杯は、金に赤い宝石をちりばめた華麗な器で、持ち手はほっそりとした金色の虎がデザインされている。 交易をつかさどったソグド人や吐蕃などの民族にも光が当てられ、色鮮やかな絵入りのソグド語の手紙は、漢字とは違う文字の姿がシルクロードの民族的多様性を思わせる。 仏教関連では、敦煌莫高窟から出土した妙法蓮華経の断簡のほか、白大理石に彫られた馬頭観音など、仏像の優品が多数展示されている。 来年2月2日まで。月曜と年末年始休館。有料。