暗号資産業界の求人市場、2024年の5大ポイント【米国版】
3. ベンチャーキャピタルの出資による影響
暗号資産関連企業には資金が流れ込んでおり、それはデータでも示されている。ピッチブック(PitchBook)のデータによると、暗号資産に特化したベンチャーキャピタルは2024年の最初の3カ月で20億1000万ドル(約2930億円、1ドル=146円換算)を投じており、すでに2023年全体で調達された19億ドル(約2770億円)を上回っている。 これが採用需要を直接的に引き上げた。というのも、企業は目標を達成し、製品を市場に投入しようとしているからだ。 資金が入り続ける中、採用が引き続き行われていくことを我々は期待している。その間、私たちは皆、適材適所に向けて暗号資産市場における才能を磨くことに取り組める。企業が約束した製品やサービスを提供してほしいという機運や期待は高く、それを実現するには人材の力が必要である。
4. 金融機関がデジタル資産部門を立ち上げ
大手金融機関の多くは、デジタル資産およびブロックチェーン部門の立ち上げをすでに行っているか開始している。これらのチームは静かに成長しているが、コインベース(Coinbase)が主催するクリプト・サミット(Crypto Summit)2024 によると、一般的なタイムラインとして金融機関が取り扱うまでになるのはまだ先のようだ。 しかし、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)、JPモルガン(JPMorgan)、スウェーデン中央銀行、HSBC、ステートストリート(State Street)、モルガンスタンレー(Morgan Stanley)など、最大手の金融機関が関係するようになってきている。 金融機関が暗号資産を完全に取り入れるのはまだ先のことだが、成長は起きており、今後数年間でこれがどのように進化していくかを見守ることになる。ブロックチェーン関連の雇用機会が増えることを期待している。
5. 自身が暗号資産業界で担う次の役割
求人市場は現在非常に難しい状況にある。案件は混み合っており、人々は職を求めて争っており、企業は適切な人材を求めて駆け回っている。 求職者は、下手な鉄砲を数多く打つではなく、自分が高い水準で資格を満たし、情熱を注げる仕事に焦点を絞ろう。履歴書は応募する職種に合わせて調整して、あなたが目の前のポジションにぴったりだと採用担当者がすぐに理解できるようにしよう。 採用担当者は、雇用主としてのブランディングに投資し、マーケティングチームがリンクトインで活動的であるようにして、業界の最高の人材と繋がっているリクルーターとの関係を構築しよう。ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)、イーロン・マスク(Elon Musk)、ベン・ホロウィッツ(Ben Horowitz)は、最高の人材を採用することの重要性を強調している。このような市場では、適切な人材を見つけるために専門家に頼ろう。 職を探すうえでは、前を向き、探し続けよう。その間、スキルと自己啓発に取り組むことだ。 求人市場は異常な様相を呈しているため、自分に余裕を持ってほしい。人工知能や、チャンスを必死に求める人々が溢れるこの世界では、個別最適化がこれまで以上に重要となる。個人的なつながりを活用し、弊社に連絡して空いているポジションを探し、個人ブランドを構築してほしい。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Careers in Crypto: 5 Insights for 2024
CoinDesk Japan 編集部