花粉、ダニ、寒暖差…秋冬のこんなアレルギーにご注意
花粉やダニ、寒暖差などのアレルギーは、秋冬こそ要注意です。風邪だと思っているその体調不良、もしかしたらアレルギーの症状かもしれません。そこでアレルギーのスペシャリスト、石井正則先生に秋冬の対策法を教えてもらいました。 【画像で見る】いま一度見直そう!おうちでのアレルギー対策 * * * ▶アレルギーについて教えてくれたのは 石井正則先生 JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。医学博士。耳鳴りやめまいなど神経耳科の専門医であり、花粉症やアレルギーにも詳しく、テレビや新聞、雑誌などメディアでも活躍中。『70歳から難聴・耳鳴り・認知症を防ぐ対処法』(さくら舎)など著書多数。 ■ 秋冬もアレルギーに悩む人が増えています! 「スギの花粉症のうち、3割以上がブタクサの花粉症を発症しています」と石井正則先生。ブタクサの花粉は8月中旬ごろから飛び始め10月までがピークですが、ことしはその飛散量が全国的に平年を上回るといいます。「この夏の高温多湿でブタクサが活発に成長し、花粉の量が去年より増加。11月以降も症状に悩む人が増えるでしょう。 秋はヨモギ、カナムグラ、カモガヤ、アキノキリンソウなどもあり、花粉の時期が少しずつずれているので、冬まで症状が続くことに。ダニも、衣類や寝具についたものがやはり夏の高温多湿で増加し、涼しくなる秋に死滅。その死骸がアレルゲンになります。さらに衣がえと重なってダニの死骸とホコリも出るため、最も注意が必要です」 ■掃除と生活習慣をいま一度見直してみよう 「ブタクサの花粉はスギよりも小さく、体の奥に入りやすいのが特徴です。人によってはせきこみ、ぜんそくを持っているとひどくなりがち。その花粉と、ダニ、ホコリを取り除くには特に床の掃除が大切。から拭きしたあと、掃除機で吸うだけで、症状を軽減できるでしょう。食生活の改善も圧倒的に有効です。アレルギーは、体内に入ってきたアレルゲンを取り除こうとする免疫細胞の暴走によって起こります。この暴走を抑えるため、体の免疫器官といわれる腸を元気にする食事も心がけて」(石井先生) * * * お天気の良い日があれば一気に部屋の掃除をするのが吉。さらに、健康的な食事を心がけ、元気な真冬を迎えましょう。 イラスト/ Aikoberry 文/中田蜜柑