「すごく楽しい」「人間的な成長も大切」名門・昌平を率いる玉田圭司が監督就任4か月で感じた“育成年代のやりがいと価値”
「自分が高校生ならこう言われたら嫌だなとか…」
2大会ぶり5度目の優勝を果たした全国高校総体(インターハイ)埼玉県予選は、初戦の3回戦から決勝までの4試合で18得点・2失点という圧倒的な強さを示した。過去4度のインターハイはベスト4が3度で、今回も優勝候補の一角だ。順当なら現在プレミアリーグWEST首位の大津高と3回戦でぶつかるが、指揮官は「大津戦に合わせることはせず、初戦でやれることをやるだけ」と勝負師らしい表現を使った。 毎年のように才能豊かな粒ぞろいのチームだが、インターハイとプレミアリーグ後半戦へ向けての課題はどこにあるのか。 大谷は「攻撃面では強豪が相手でも、もっと点を取りたい。守備は失点が多いので中央の守りを頑丈にしないといけない。ひとりが抜かれると後ろがついていけない場面が目立った。さらなるこぼれ球の回収も必要ですね」とまとめた。 その守備陣は昨秋からの経験者、CB坂本航大が5月末の紅白戦で左足を負傷。インターハイ予選を欠場したが、この日の後半38分に復帰を果たし「インターハイを前に実践を経験できてほっとしている。今年の守備ラインは全員にスピードがあるので、あとは“絶対に守るぞ”という去年の(佐怒賀)大門さんのような魂を身に付けたい」と話した。 坂本に代わってインターハイ予選を経験し、プレミアリーグを戦う同学年の鈴木翔は、「前に出て潰す守りには自信があります。坂本が戻ってきても、ポジションを渡すつもりはありません」ときっぱり。 こういう選手の成長と台頭が指揮官には何よりの喜びでもある。 玉田監督は前半戦を振り返り、「(去年から)やり方を変え、彼らの良さを引き出せるように指導するなか、選手の成長が見られるので、すごく楽しい。高校生はサッカーだけでなく人間的な成長も大切なので、自分が高校生ならこう言われたら嫌だなとか、こう言われたら嬉しいということを思い出しながら取り組んでいます」と、育成年代と向き合うやりがいや価値について、こう触れた。 取材・文●河野 正
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