森山威男、感涙の旋律を田中信正とのデュオで奏でた『青春歌謡』を発表 「私はリズムよりもメロディーが好きです」
1969年に結成された山下洋輔トリオに初代ドラマーとして参加したほか、1977年からは森山威男カルテットを結成し、板橋文夫との共演をはじめとして日本ジャズ史上にその名を刻むドラマー、森山威男が2011年に行なった田中信正とのデュオ・コンサートの記録を収めた『青春歌謡』を1月29日(水)にリリースします。 本作は、「私はリズムよりもメロディーが好きです」と自ら語る森山が自ら選んだ“感涙”の旋律が詰まった作品です。1945年生まれの森山少年が好きなことは歌う事。メロディに心躍らせ、歌詞に夢を描き、そして1950年代初頭に“ふるさと・勝沼”で目撃したジャズバンドのドラムに圧倒された幼少期。高校生になってからはブラスバンド部に所属し、ドラムを叩き始めてからもメロディを追いかけ、歌をドラムで奏で続けました。その心は1969年に山下洋輔トリオでデビューし、フリージャズに浸かっていても変わらず、自身のグループ結成後は共演者の作るメロディに今なお心酔しています。 森山はそんなメロディをカルテット、クインテット、オクテットなど、さまざまな編成で演奏していますが、その中でも田中信正のピアノとのデュオによるシンプルな演奏形態を特に好み、田中と出会った1990年代後半から継続的にコンサートを開催しています。今作は2011年に可児市文化創造センターalaでのコンサート音源から発掘。盟友・板橋文夫の代表作「サンライズ」、作曲者・井上淑彦との思い出が詰まった「グラティテュード」から、森山の小学生時代の思い出の歌「浜辺の歌」「遠くへ行きたい」など、森山のお気に入りの曲、歌いたい気持ちのある曲で構成されています。