過疎の島の活性化に期待…宮城・女川の「出島大橋」開通、町中心部まで車で15分に
宮城県女川町の離島・出島(いずしま)と本土を結ぶ「出島大橋」(全長364メートル)が19日、開通した。過疎の島の活性化が期待される。
島では現在90人が生活している。町の中心部がある本土への交通手段は船(1日3便)に限られていたが、車なら15分ほどで行けるようになった。約5キロ南にある東北電力女川原子力発電所の事故時は避難路となる。
1979年に橋による地域振興計画が浮上したが、財政難などから難航。東日本大震災後の人口流出に危機感を持った町が事業化を決定し、2017年から本体工事を進めてきた。事業費168億円のうち110億円は国費で、残りは町が負担した。島で暮らす男性(84)は「若者が戻り、漁業の担い手不足の解消につながれば」と期待する。