「最上どり」胸肉の削り節 鮭川・アイオイ、先端研などと共同開発
肉用鶏生産のアイオイ(鮭川村、五十嵐忠一社長)は慶応大先端生命科学研究所、県工業技術センターとの共同研究で、ブランド鶏肉「やまがた最上どり」の胸肉を使った「鶏(とり)節」「鶏節パウダー」を開発した。発表会が25日、鶴岡市先端研究産業支援センターで開かれ、五十嵐社長(69)が商品の普及に向け意気込みを語った。 最上どりは上品な甘さとみずみずしさを特徴とする。脂が少なくタンパク質を多く含む胸肉を削り節に加工できないかと研究を始めた。メタボローム解析の手法を活用し、うまみ成分を最大化する熟成や加熱、乾燥方法を分析した。魚由来の削り節とは異なり、アレルギーの原因となる成分をほとんど含まない一方で、タンパク質を多く含む製品開発に成功した。だしのほか、ふりかけや調味料としても活用できるという。 研究開発は県バイオクラスター形成促進事業の一環で、2022年から取り組んできた。来春にも直営店での販売を予定している。五十嵐社長は「今後は食品業界の企業に商品を取り入れてもらうなど連携し、魅力を発信していきたい」と話した。