「高低差ないから簡単」は間違い!? 河川敷のゴルフ場でいいスコアが出ない決定的な理由とは?
河川敷は風が強くなりやすい
市街地から近い場所にある河川敷のゴルフ場は、電車やバスでも気軽に行けることから人気があります。 【写真】恐怖の浮島グリーン 設計家ピート・ダイのすごさが分かる日本のコース3選
そしてプレー料金が比較的安く抑えられるだけでなく、ハザードも少なめに設計されているので「やさしいゴルフ場」というイメージを持っている人もいるかもしれません。 しかしレッスンプロの三浦辰施氏は「河川敷のゴルフ場は難しい」と話します。 「まず、風が強いことが一番難しいポイントとして挙げられるでしょう。障害物のない川は風の通り道になっているので、局地的に強くなりがちです」 「さらに、次のホールまでがひらけていて、遠くからだとホール同士の境界があやふやに見える場合もあり、目測を誤ったり、ターゲットの方向を間違えたりなどして大叩きするリスクがあります」 通常のゴルフ場とは異なるコースマネジメントが求められるため「思い切った番手選択」や「風に負けない低い弾道で打つ」などが河川敷での主な戦略になりそうです。 他にも、公道にボールが出ないように高いネットが張られていたり、OBや池が少ない代わりにワンペナが多く設定されているのも河川敷ならではの特徴です。
グリーンは季節と天候によって状態が変化しやすい
河川敷のグリーンについて三浦氏は以下のように話します。 「河川敷のグリーンは季節や天候によってコンディションの振れ幅が非常に激しいです。夏は、雨や台風の影響を受けて多量の水分を含んでボールはなかなか転がりませんし、冬場は乾燥しやすく、転がりが良くなります」 「以前、私が冬にとある河川敷のコースを訪れた際、グリーンスピードが12フィート台を示していてとてもびっくりしたのを覚えています。ここまで速くなると、アプローチで強いバックスピンをかけても止まりにくいだけでなく、パッティングでは読みを一つ間違えればカップからどんどん離れていってしまいます」 また、グリーンが増水時の水没を避けるため、周りよりも高くなっている「砲台グリーン」である場合が多いです。さらに面積が小さいので、遠くからオンさせるのもテクニックが必要になります。 以上のことを踏まえると、河川敷でベストスコアを出すのは難易度が高いように思えます。しかし、立地の良さに加えて比較的安い値段でラウンドできるということもあり、今後も利用する機会があるかもしれません。上記のことを頭の片隅に入れておくと役に立つのではないでしょうか。
ピーコックブルー