「証拠になるものは消せ」秘書に指示か 池田佳隆議員ら逮捕
日テレNEWS NNN
自民党の派閥の政治資金をめぐる事件で、東京地検特捜部は7日に池田佳隆議員らを逮捕しました。池田容疑者は特捜部の捜索前、秘書に対し「証拠になるものは消せ」などと指示していたとみられています。 ◇ 池田佳隆衆院議員(2012年12月 初当選時) 「命をかけて頑張ってまいりますこと、この場でお約束を申し上げたいと思います」 2012年12月、愛知県で衆議院議員として初当選を果たし、有権者の前で「命をかけて頑張る」と誓っていた男は、7日に“容疑者”として逮捕されました。 特捜部によると、池田佳隆容疑者(57)と、会計責任者で秘書の柿沼和宏容疑者は(45)、2022年までの5年間、自民党・安倍派側からパーティー券収入のノルマ超過分、約4800万円のキックバックを受けながら収支報告書に収入として記載せず、ウソの記載をした疑いがもたれています。 そして、その後の関係者への取材で、池田容疑者は特捜部の捜索を受ける前に、秘書に「証拠になるものは消せ!」と指示し、虚偽記載に関する資料などの廃棄を命じていたとみられることが、新たに分かりました。 関係者によると、議員になる前に名古屋青年会議所の理事長などを務めた池田容疑者は、その人脈を生かして青年会議所の関係者にパーティー券の購入を働きかけるよう促し、高額なキックバックを得ていたとみられています。 ◇ 8日、愛知県にある事務所を訪れました。 記者 「事務所前に貼られていた池田容疑者のポスターは、現在はがされています」 地元の有権者は… ――地元を地盤としている議員が逮捕というのは… 地元の住民 「もういれないよ。だめ、よろしくない。言語道断」 その池田容疑者は雲隠れを続け、何の説明もないまま収支報告書を訂正し、次のようにコメントしていました。 池田容疑者のコメント 「(記載義務がない)政策活動費だと認識して受け取り、政治資金収支報告書には記載していませんでした」 ここに捜査のメスをいれたのが特捜部でした。12月27日には、都内の議員宿舎と議員会館事務所や地元事務所の家宅捜索を行いました。 逮捕を受けて岸田首相は… 岸田首相(7日) 「大変遺憾なことであり、重く受け止めております」 自民党は池田容疑者を最も重い「除名処分」とすることを決めました。 関係者によると、特捜部は、池田容疑者と同様に収支報告書に記載のない高額なキックバックを受け取ったとみられる安倍派の大野泰正参議院議員と谷川弥一衆議院議員についても立件する方針を固めたということです。