【レーズン1粒でメンタルが整う】シンプルなのに効果抜群な方法を心理療法士が伝授!
“マインドフルネス”という言葉は最近あちこちで聞く、やたら複雑な定義のせいで理解しづらいトレンドになっている。そのため、私が心理療法士として患者さんにマインドフルネスを勧めるときは、「その瞬間に集中し、自分が感じていることを受け入れるための方法です」とだけ言っている。 【写真】「集中力」をキープさせたい! プロが教える4つの方法
マインドフルネスはなぜ重要?
これまで多くの患者さんを診てきたけれど、現代人のストレスの原因は、いま感じていることではなくて、これから起こり得る出来事に対する不安や、そのような出来事に自分が耐えられるわけがないという信念にあるケースが多い。そのような負の感情や信念にとらわれると、現在の状況が必要以上に悪くなる。そして、いまの感情から“逃げたい”という強い気持ちは、その感情そのものよりも大きなストレス、多くの涙、強い恐怖を生み出す。 瞑想、呼吸、物事をありのままに捉えること。この3つを掛け合わせたマインドフルネスは、困難な感情に背を向ける代わりに興味を示し、それを受け入れることで対処する手段。マインドフルネスには、心を落ち着かせて癒す効果があるとされている。 もちろん、1分で不安が消える魔法のテクニックではないけれど、マインドフルネスは仏教の主要な支柱の1つとして何世紀にもわたり実践されてきた。いまは亡きベトナム出身の僧侶、詩人、平和活動家のティク・ナット・ハンは次のように述べている。 「マインドフルに集中して生きることで、私たちは現実を深く捉え、恐怖や怒り、絶望を感じることなく無常を目にすることができる」 大昔から存在するコンセプトとはいえ、マインドフルネスが欧米諸国でメンタルヘルスを改善する戦略として使われるようになったのは、ここ15年くらいの話。認知行動療法(CBT)の補助ツールとしての人気はとくに高い。そう言われると難しそうに思えるかもしれないけれど、マインドフルネスを敬遠しないで。実際にやってみると、意外とすんなり入ってくるから。 大人用の塗り絵や呼吸エクササイズも、庭で紅茶を飲みながらのんびりするのもマインドフルネス。もっと詳しく知りたい人は、マインドフルネスに関する書籍やオンラインのチュートリアルを参考にしてみよう。 レーズンを使ったマインドフルネスの練習を自分でしてみるのも面白い。このエクササイズは非常に人気で、レーズンを10分間観察してから食べるというシンプルなもの。起案者は明らかになっていない。でも、私が観たトレーニングDVDの中でデモをしたのは心理療法士のジンデル・セガールだった。以来、私はさまざまな患者さんにこのエクササイズを伝授して、自分自身でも実践してきた。その方法は以下の通り。