『政治とカネの問題』出口調査で浮き彫りに「自民党を“落とす選挙”になる」がその通りに
新潟放送
27日に投開票の衆院選は新潟県内で立憲民主党が小選挙区5つの議席を独占するという結果になりました。自民党はなぜ、これほど苦戦を強いられたのでしょうか。政治キャップの横山記者に聞きます。 【写真を見る】『政治とカネの問題』出口調査で浮き彫りに「自民党を“落とす選挙”になる」がその通りに 横山)最大の要因はやはり、自民党派閥の“裏金問題”です。出口調査で今回の選挙の一番の争点は何かと聞いたところ、各選挙区で3割から4割ほどの人が「政治とカネの問題」と回答しました。 物価高などで国民生活が苦しくなる中、有権者は「政治とカネの問題」に厳しい目を向けていたことが分かります。こうした問題を受けて、自民党支持層の中にも「今回は自民党に投票したくない」という人が一定数いたとみられ、出口調査の結果でも、1区から5区、全ての選挙区で自民党支持層の2割を超える支持が立憲の候補に流れていました。 特に、2区の菊田さん、5区の梅谷さんは公明党支持層の4割ほどにも食い込み、票を積み重ねました。 特に影響が大きかったのは収支報告書への不記載で党から「戒告」の処分を受けた細田さん、高鳥さんでしょうか。 横山)まず、細田さんは解散当日に非公認が決まり、一層苦しい選挙戦となりました。 県連からの推薦を得て、その組織力は活用できたものの、選挙区を回っている最中、有権者から「あなたには入れない」という厳しい声をかけられたり、握手を断られたりする場面もありました。細田さん本人も「コアな自民党支持層には浸透できたが、無党派層へのアプローチは難しかった」と振り返っていて、風向きを変えるのが難しいほどの逆風の中にいたということだと思います。 そして、高鳥さんにとって痛かったのは浮動票の多い大票田、上越市での得票差です。前回はここで梅谷さんに7000票差をつけられたことが響いて敗れたのですが、今回はその倍以上となる15000票差をつけられました。 また、出口調査をみると高鳥さんの無党派層からの支持は2割以下にとどまっていて、必ずしも“裏金問題”だけが要因ではないと思いますが、厳しい結果となりました。
そして、“裏金問題”は当事者のみならず、自民党候補にもれなくマイナスの影響を与えました。ある陣営の関係者は今回の選挙は「自民党を落とす選挙になる」と見込んでいましたが、まさにその通りになりました。
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