善意につけ込む偽情報 震災時に…なぜ投稿? SNSで「悲劇の現金化」が… 記者も実践! ウソを見極める方法とは【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
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能登半島地震発生の直後から、ネット上で偽情報が急増しています。地震発生2時間後の1日午後6時半ごろ、SNSのXに次のような投稿がありました。 「扉からドアノブが外れた画像」に添えられていたのは「衝撃でドアが壊れ、親友が外に出られません。解決策を教えてください」というメッセージ。「能登地震」「SOS」のハッシュタグもつけられていました。 この投稿は30万回以上閲覧され、2500回以上、他人によって再投稿され、拡散されていきました。解決策を提案するコメントも寄せられていました。 ところが、これは偽情報でした。ドアノブが壊れた画像は5年前に投稿されていたもので、今回の地震とは関係がなかったのです。 なぜ、偽情報を広めたのか。私たちは、投稿した人物にコンタクトを取り、話を聞きました。 「ネットで知り合った友人から、助けてくれというメッセージとともに画像が送られてきて、助けたい一心で解決策を募集してしまいました」 友人からのメッセージがそもそもウソでした。それに気づかず善意で投稿したら、投稿を見た人も善意で拡散していったということになります。この人は偽情報だと知らずに投稿したといいますが、最初から意図的に偽情報を投稿するケースも横行しています。 そこで、以下のポイントを中心に詳しく解説します。 ●拡散されるほど収益が? ●見極める方法は?
■SNSの偽情報 3つのパターン 支援金、救助要請、コピペ…
私たちが調べたところ、今回の震災のさなかにSNSに投稿された偽情報には、次のようなものがありました。 【支援金を求めるウソの投稿】
「無事に救助されましたが、今後の資金を寄付していただけると幸いです」といったメッセージとともに、二次元コードのリンクをつけて募金を呼びかけるものがありました。ところが、書かれていた住所は存在せず、その後、アカウントそのものが削除されました。 【ウソの救助要請】
「助けてください。挟まれて逃げられません。募金お願いします」と記し、スマホ決済サービスの二次元コードが貼り付けられ、実際に送金できる状態にありました。 ところが、投稿した人に取材して聞いてみると、「事実とは異なる誇張した表現をした。実際にはケガもしていないと」認めたのです。 このような投稿の中には、300万回閲覧され、2万回以上他人によって再投稿され拡散されたものもあります。 【被災情報をコピペ投稿】