長引く物価高で食品に「節約志向」、気温が高く秋冬の衣服も伸びず…消費支出4か月連続で減少
総務省が10日発表した2024年11月の家計調査によると、1世帯(2人以上)あたりの消費支出は29万5518円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0・4%減少した。マイナスは4か月連続。例年より気温が高く、秋冬用の衣服への支出が減ったほか、長引く物価高で食品を中心に節約志向が続いていることが影響した。
全10品目のうち、7品目で減少した。「被服及び履物」は秋冬用の洋服や和服への支出が減り、13・7%減だった。「家具・家事用品」はエアコンへの支出が伸び悩み、13・8%減だった。
支出割合が高い「食料」は0・6%減で、2か月連続で減少した。肉類や乳卵類、野菜・海藻、果物などへの支出が軒並み減った。高騰が続くコメは、値上がりが控えめの種類の購入が増えたとみられ、実質で3・1%減だった。原材料の高騰で値上がりしたチョコレートなどの菓子類、コーヒーなどの飲料への支出も減った。
ゴルフプレー料金などの「教養娯楽」、ガス代などの「光熱・水道」なども減少した。物価上昇に賃上げが追いつかず、消費が低迷する状況が続いている。