トルコのイスラム教指導者・ギュレン師が米で死亡 クーデター未遂事件“首謀者”
2016年に起きたトルコのクーデター未遂事件で首謀者と名指しされていたイスラム教指導者・ギュレン師が死亡したことが、21日、明らかになりました。 ロイター通信によりますと、トルコのフィダン外相は21日、2016年に起きたクーデター未遂事件の首謀者だと名指ししていたイスラム教指導者・ギュレン師の死亡を確認したと明らかにしました。ギュレン師は20日、滞在していたアメリカの病院で死亡したということです。 2016年7月に起きたクーデター未遂事件では、軍の一部の勢力が街に戦車を展開するなどして、首都アンカラや最大都市のイスタンブールでクーデターを試みた兵士と警官隊との間で戦闘が発生しました。また、国会や国際空港の近くでも爆発が相次ぎ、一連の事件で市民を含む200人以上が死亡しました。 当時、軍の一部やイスラム組織「ギュレン運動」などがエルドアン大統領の強権的な政治手法に対し反発を強めていて、トルコ政府はギュレン師が事件の首謀者だとしていましたが、ギュレン師は関与を強く否定していました。 ギュレン師はアメリカに滞在していたため、トルコ政府がアメリカに身柄の引き渡しを繰り返し求めていましたが、アメリカはさらなる証拠が必要だとしてギュレン師の送還に消極的な姿勢をとってきました。