「世紀の空売り」バーリ氏、JDなど中国大型ハイテク銘柄の投資拡大
(ブルームバーグ): マイケル・バーリ氏の投資会社サイオン・アセット・マネジメントは、中国株が底打ちした1-3月(第1四半期)に、JDドットコム(京東)とアリババグループへの投資を倍増させた。
最新の株式保有報告書(フォーム13F)によると、中国の電子商取引大手JDドットコムはサイオン・アセットの最大保有銘柄で、持ち分は1-3月に80%増加した。アリババの持ち分も増加し、総額約900万ドル(約13億8500万円)相当と2番目に大きいポジションとなった。
書籍「世紀の空売り」で有名になったバーリ氏は、2023年に一度中国ハイテク銘柄から手を引いた後、再び戻っているが、この賭けは奏功しているようだ。中国当局が株価急落に歯止めをかけようと動き、企業利益に改善の兆しが見えてきたことで、相場反発に拍車がかかっていることが背景にある。JDドットコムの米国預託証券(ADR)は年初来で16%余り上昇し、アリババのADRは約4.5%値上がりしている。
バーリ氏は420万ドル相当のバイドゥ(百度)のADRを取得したことも明らかにしたが、同銘柄は依然として年初来で7%下落している。
08年の米住宅バブル崩壊を予測して一躍有名になったバーリ氏はここ数年、中国ハイテク銘柄の保有と売却を繰り返している。同氏は中国が新型コロナウイルス禍から脱しつつあった22年末、アリババとJDドットコムのADRを購入。23年4-6月(第2四半期)にはこのポジションを解消したが、その数カ月後に保有を再開した。
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原題:Michael Burry Boosts Bets on China Big Tech as Stocks Rebound(抜粋)
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Charlotte Yang