[MOM4697]西武台GK松田聖也(3年)_中学時代の同期が目標。187cmGKが好セーブで連敗を止める
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [5.11 プリンスリーグ関東2部第6節 西武台高 0-0 桐光学園高 西武台高第2G] 【写真】「マジで美人」「可愛すぎてカード出る」現地観戦した女子アナに称賛集まる 勝ち点を懸けた後半終了間際の熱い攻防。桐光学園高(神奈川)は45+5分、左FKのクリアに反応したMF湯藤翔太(3年)が右足を振り抜く。鋭い弾道の一撃がゴールを捉えたが、西武台高(埼玉)GK松田聖也(3年=FC東京U-15むさし出身)がビッグセーブ。間もなく試合終了の笛が鳴り、西武台は連敗を4でストップした。 松田自身も、「シビレました」と振り返った1プレー。浮き上がってくるような弾道のシュートが右上に飛んできた。これを松田は、「逆手の方が良いなと思って」勢いをつけた左手でセーブ。ゴールの外へ弾き出した。 この日は、ハイボールのキャッチングなど安定したパフォーマンス。後半14分には、左サイドから抜け出してきた左WB陶山響(2年)の決定的なシュートをストップしている。「最初、ドリブルが速くて、クロスを考えちゃった時があったんですけど、もう一回中に運んできた時に、『これはシュートもあるな』って思って、ニアを完全に消してファーに蹴らせようと思いました」。鋭いシュートが枠を捉えたが、見事に左手でストップ。この後にもPAからのシュートを止め、連続のセットプレーを凌いだ松田は、勝ち点1獲得の立役者だった。 「自分的にはここ最近、ずっとプレー悪くて、自分のミスから失点が結構あったんで。今日は、キャプテンの谷口君がいなかったんで、今日は自分が頑張りたいなっていう気はあったんで、救えた感じはしています」。この日は、大黒柱のCB谷口輝主将(3年)が体調不良のために、欠場。急遽先発起用されたCB福田功明(3年)やCB田中恒太(3年)とともにゴールを守り抜いた。 187cm、84kgの大型守護神は昨年、主にサブだったが、プリンスリーグ関東の先発も経験。今年は「自分が守護神としてチームを救いたいっていう気持ちで入っていった」ものの、黒星が重なり、悩んだ時期もあったという。だが、試合を迎える度に、「やっぱり、自分がやんなきゃダメだな」と切り替えてピッチへ。その思いを今日は好プレーに結びつけた。 FC東京U-15むさし時代の21年には、日本クラブユース選手権大会優勝を経験。当時はGK小林脩晃(現帝京長岡高3年)のサブで、小林は同大会のMVPに選出されている。松田は、「やっぱ一番の目標は帝長の小林ですね。(彼は)今、プレミア(リーグ)でやっていて、めちゃめちゃセーブしている。そういうの見ると、自分もやんなきゃなって思います」。目標とする存在と「できたら、全国の舞台でもう一回やりたいなっていう気持ちはあります」。そのためにはインターハイ、選手権で埼玉県予選を突破しなければならない。 「自分は高校に入った一番の理由は、インターハイと選手権で全国に出て、活躍するっていうのが自分の目標だったんで、ようやく今年から(Aチームの試合に)出れてるんで、やっぱりインターハイでも結果を残したいです」。小林やFC東京U-15深川出身で、U-19日本代表のGK後藤亘(現FC東京U-18、3年)から刺激を受けている松田は、全国舞台で成長した姿を示すか。 この日は、ファインセーブの数を増やした一方、守備範囲を広げられなかった。より上のレベルに行くためにはクロス、セットプレーの対応の向上など、まだまだやらなければならないことがある。将来の目標はプロ、そして指導者。大型GKはライバルたちを超え、FC東京GK野澤大志ブランドンやアトレティコ・マドリーGKヤン・オブラクのように、トータルで秀でたGKになる。