実戦復帰した中村晃

　実戦から離れていたソフトバンクの中村晃が、5日のオリックスとの二軍戦（タマスタ筑後）に「2番・一塁」で先発出場した。初回は中飛、3回は空振り三振に倒れたが、5回二死二塁で好機を広げる中前打を放ち、3打数1安打という内容だった。 　この日は小久保監督が筑後ファーム施設を視察。一軍復帰に向けたベテランの状態と動きを確認した。先月12日に背部痛のため出場選手登録を抹消。当初は最短10日での一軍合流を予定していたが、体調不良でファームでの調整が続いていた。「明日から（一軍に）行こうと思えば行けるとは思うけど、そこは腹を決めてやろうという思いが実戦に入って高まってきた」と意欲的に今後を見据えた。 　この日はチームの勝利に貢献し「二軍も（ウエスタン・リーグの）優勝争いをしている。足を引っ張るわけにはいかないと思っていた。何とか点につながるヒットを打てたので、足を引っ張らずに済んでよかった」とニヤリ。通算1414安打を誇る求道者タイプの実力者が、らしさ全開でファームの若鷹たちに刺激を与えた。 　今月3日には第一子となる男児が誕生。発熱で一軍復帰が流れたものの「いいのか、悪いのか、熱を出して立ち合いに行けた」とパパの顔をのぞかせ「家族のためにというか、子供もできたので守るものが増えた。さらに応援してくれる人のために頑張りたい」と気持ちを新たにした。 　一軍合流に向け、小久保監督をはじめ首脳陣は中村晃本人の実戦勘を重視する考え。「いつまでも怖がっていてもしょうがない。そこは腹を決めて。早く戻りたい」と早期一軍復帰を誓った。