チョコ摂取が健康につながる ── 愛知・蒲郡で日本初の実証研究・その成果は!?
バレンタインきっかけに摂取が日常化すれば
とはいえ、食べ過ぎはやはり良くないという大澤教授。効果的に摂取するには、今回の調査でも使われたような、カカオポリフェノール含有量の高いダークチョコレートを食べるのが望ましい。ちなみにホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールは一切含まれておらず、ミルクチョコレートの場合もごく少ない。参考になるとすれば、各商品の成分表示の部分。「カカオマス」と記された多いほど効果があるといえる。 また、他食材との組み合わせを意識するのもいい。「たとえば蒲郡市の特産品であるみかん。柑橘の皮に含まれる抗酸化物質、カロテンは脂肪分と一緒にとると吸収しやすい。チョコレートには脂肪分も含まれるので、組み合わせることで、それぞれのいいところを効果的に摂取できます」 同じく抗酸化物質を多く含むナッツ類やゴマとの組み合わせもおすすめだとか。「抗酸化物質はとても多くの種類があり、どれをどのくらいとることで、どんな効果があるか、ということまでは分かってはいません。ただ、一つの食品を過剰摂取すれば体を害してしまうこと、様々な食品から多彩な抗酸化物質をとるほど効果的であることは、確信しています。そうそう、赤ワインにもレスベラトロールというポリフェノールが入っていて、カカオポリフェノールとはかなり機能が違うようです。私はどちらも大好きなので、一緒に楽しんでいますよ」 日本で食べられているチョコレートの約7割は、バレンタイン時期に売れるという。「つまり、それ以外の時期には、実はほとんど食べられていないんです。バレンタインをきっかけにチョコレートがもっと日常に根付いてくれたら嬉しいですね」 同調査は、今年3月まで継続して行う予定。今後はカカオポリフェノールのさらなる効果や、被験者らにチョコレートを食べる習慣が身に付いたかどうかも調べるという。なお、カカオポリフェノールには認知症の予防への効果も期待されており、今後も研究の動向が注目される。 (編集プロダクションエディマート)