引退も覚悟した西武・岡田雅利が左膝の大手術から実戦復帰「『おかえり』は、まだ言わないでください」
感謝してもしきれない恩人
そして、感無量の思いとともに込み上げてくるのが、今回手術を執刀してくれた亀田京橋クリニックの加藤有紀医師と、パーソナルトレーナー大川達也氏(株式会社ストロングス)への言い尽くせぬ感謝の念だ。前日の4月5日、両氏へ連絡し、「明日、試合に出ます」と自らの口で報告をしたという。 「この2人には、本当に感謝してもしきれません」 最初に左膝半月板の手術を行なったのは2019年だった。その後も痛みは完全には消えなかったが、「あのころは若さでできたというか、体が勝手に動いちゃっていた部分があって、痛かったけど、やれた」。何度も何度も注射を打ちながら、意地でプレーを続行した。 2度目の手術は2022年。「あのときは、もう限界でしたね。これはちょっともう無理だなと思って、7月に手術を決意しました」。 それでも完治には至らず、「『もう無理だな』って、正直、引退も考えました」。 そこで出会ったのが加藤医師であり、『大腿骨・脛骨骨切り術』を成功させてくれたおかげで、長年苦しみ続けた左膝の痛みは完全に消えた。 さらに、以前から自主トレなどでトレーニングを見てもらっている大川トレーナーは「恩人」とも言うべき存在となった。 「大川さんには一番感謝しています。毎週、僕が連絡しなくてもあちらから連絡をもらって、『どう?』って確認してくださって。本当に毎週欠かさず、ずっと一緒にトレーニングをやってもらっていました。僕自身、「もう無理だな」と思ってしまいそうなところを、『もう1回頑張ろう! もう1回頑張ろう!』って、ずっと励ましてもらっていました。大川さんとトレーニングをやっていなかったら、多分ここまで戻ってないと思います。やはり、自分でできると言っても限界がありますから。正直、時には『行きたくないな』と思う日もあったけど、それでも『絶対良くなる。良くなる』と言ってもらって、実際、行ったら本当に良くなっていたので。おかげで筋量も上がりました」。