板尾創路、関西演劇祭への熱い思い「演劇を盛り上げていけたら」 生の舞台の緊張感や達成感にやりがい
芸人としての強みが演技にもプラスに
――以前お話を伺った時に、あくまでもご自身は芸人であり、芸人が演じるからこその違和感や面白さがあるとおっしゃっていましたが、どの現場でも芸人ならではの役割を意識されているのでしょうか。 そうですね。僕はバラエティに出たり、コントや漫才をやったりしてきて、そういうものが求められているというのもわかるので、自分が培ってきたものや、自分の経験からできることを一生懸命提供していければという思いです。 ――コメディに限らず出演されているので、純粋な笑いだけではなく、いろんな意味での面白味ということでしょうか。 作品やシーンによって求められるものは変わってくると思いますが、前提として僕の個性というか、佇まいや雰囲気を要求されていると思うので、自分なりに一生懸命やれば大丈夫だろうなと思っています。 ――お笑いで培ってきた間の取り方なども演技にプラスになっているなと実感されていますか? きっと生きているのかなとは思います。特にコメディに関しては、そこが大きいと思います。 ――最後に、「関西演劇祭」のフェスティバル・ディレクターとして今後どのように活動していきたいかお聞かせください。 演劇が盛り上がればいいという思いはずっと変わらず、才能ある劇団や演出家、脚本家、俳優がどんどん出てくるような環境が作れればいいなと。舞台だけでなく、そこから映像に進む人がいてもいいし、エンタメ全体が盛り上がるといいなと思っているので、僕にできることやアドバイスできることがあれば、惜しみなくやっていくし、一緒にやれることがあればやって、演劇をさらに盛り上げていけたらと思います。 ■板尾創路 1963年7月18日生まれ、大阪府出身。NSC4期生。相方のほんこんとお笑いコンビ・130Rを組み数々の番組で活躍。役者としても異色の存在感を放つ。2010年には映画『板尾創路の脱獄王』で長編映画監督デビューを果たし、『月光ノ仮面』(12)、『火花』(17)を監督。近年の出演作にドラマ『監察医 朝顔』シリーズ、『おちょやん』(20)、『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』(22)、『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』(23)、映画『決算!忠臣蔵』(19)、『ファーストラヴ』(21)、『リボルバー・リリー』(23)、舞台『聖なる怪物』(23)など。
酒井青子