Media Briefing[日本版]:📦【怪しい伝説】🍪 プライバシーサンドボックスはサードパーティCookieの代替品ではない?
いまだに実態や全貌がよくわからないプライバシーサンドボックスだが、ひとつはっきりしていることがある。プライバシーサンドボックスはサードパーティCookieの代わりを務めないということだ。 「いやいや、プライバシーサンドボックスはChromeにおけるCookieの代替ソリューションだと聞いている。そんなわけはがない」という声もあるかもしれないが、その情報はどこからだろうか。Googleは以前からプライバシーサンドボックスはサードパーティCookieの代わりを完全に務めるものではないと明確に述べている。 これほどまでに注目を集めているトピックであるにもかかわらず、我々が把握している情報は案外怪しい伝説に溢れているようだ。今回のMedia Briefing[日本版]では5分程度で手軽にCookieにまつわる怪しい伝説を把握できるよう、ざっくりとまとめてみた。
怪しい伝説1:プライバシーサンドボックスはサードパーティCookieを代替ソリューションだ
誤解:代替ソリューションではない 繰り返しになるが、プライバシーサンドボックスはCookieの代替品ではないし、それはGoogle自身も認めている。 1月に開催されたIABのAnnual Leadership Meeting(ALM)にはGoogleのプライバシーサンドボックスプロダクト管理担当バイスプレジデントを務めるアンソニー・チャベス氏が参加し、業界の幹部たちとプライバシーサンドボックスにまつわる議論に参加した。 チャベス氏はそのなかではっきりと、「Googleは、Cookieに代わる1対1のソリューションや、クロスサイト型の識別子を提供しようとしているわけではない」と述べている。 では、いったい何をする存在なのか。極めて単純に表現すれば、サードパーティCookieの廃止で生じる広告売買や測定、配信管理、ターゲティングで生じるであろう「ギャップ」を埋めてくれるかもしれない存在だ。ただし他の代替ソリューションも同じような存在だと言える。